客単価コロナ前比127%と売上好調、高くても売れるエストネーションのマーケティング戦略とは

小内三奈
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来店客数減を見越してオリジナルブランド価格を1.2倍に

六本木ヒルズ店外観
六本木ヒルズ店外観

 コロナを機に同社が明確に打ち出した戦略は「上位シフト」。「より高感度、高付加価値な商品を展開し、上を目指す戦略。ファッション業界では二極化が進んでおり、上位シフトの方が確実に生き残れる」と大田氏は強調する。

 店舗への来店数は通常の78割になると予測し、より付加価値の高い商品を揃えようとオリジナルブランドの価格設定を従来の1.2倍に設定。セレクトブランドの価格上昇にも伴い、来店客数は減ったものの客単価は上がっていった。 

 価格帯が上がったことに対して、顧客からマイナスの反応はない。「お手頃だから買うという判断材料ではなく、良いものを長く着たいというマインドのお客さまが増えた。サステナビリティの後押しもあって、高品質にこだわる当社の価値観を理解し、よく吟味してセール商品よりも正規価格の商品を買おうという意向も強い。消費スタイルが変わってきたと感じている」(大田氏)

 コロナ禍で特徴的だったのは、来店客の9割近くがリピーターである会員顧客であったこと。テレワークの推進によって出社率4割台という状況が続いた有楽町店は苦しんだ一方で、同じく出社率が3割と低くても住宅棟と隣接する六本木ヒルズ店、さらに二子玉川店は好調だった。特に大型店舗の六本木ヒルズ店には富裕層の顧客が多く来店し、一定層が売上を牽引する形となった。

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