経営幹部の意見を一蹴!Z世代の声からつくった「キラキラドンキ」が絶好調の理由
韓国ドラマに登場した型抜きクッキーも展開
コスメでは、マスクによる肌荒れを防ぐグッズやマスクで落ちにくい化粧品などコロナ禍に対応した商品や、トレンドの韓国コスメが多くみられた。こうした商品はネットで買えるものも多いが、ネットでは箱売りしかしていないものを1個ずつバラ販売するなど、お客が手に取りやすい工夫も行っている。
菓子でとくに強化しているのがグミだ。国内のナショナルブランド商品から、海外の一風変わったグミまで約200アイテムを品揃えする。虫やサメなど奇抜なかたちの商品も多く、「国内の商品は味や食感重視だが、海外の商品はまず見た目を面白がって買っていく人が多い」(沢里店長)という。駄菓子の品揃えも豊富で、単価も安いため選ぶ楽しさも演出できる。また、虹色のわたがしや、フォトジェニックな見た目が話題の「AMER(アメール)」のキャンディなど、SNS映えする珍しい商品も展開する。
そのほか全世界的な韓国ブームに則り、韓国の菓子も多く取り扱う。チョコチュロス味のスナックや、韓国ドラマ「イカゲーム」で登場したという型抜きが楽しめるクッキーなどを展開。韓国食品は、菓子だけでなく乾麺や健康酢「美酢」なども大きくコーナー化していた。
また、アミューズメント性を高める観点から、店内製造のワッフルやオリジナルドリンクも提供する。ワッフルは具材を挟んだ「ワッフルサンド」、生クリームをたっぷり使った「ホイップワッフル」、棒付きで食べやすい「ワッフルバー」の3形態があり、計13種類の味が楽しめる。
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Z世代の意見を反映させたこのような売場づくりや商品が奏功し、キラキラドンキの売上は計画を上回る勢いで伸長し、絶好調だという。また、同店を訪れるのはメーンターゲットのZ世代だけではない。商業施設内という立地特性上ファミリー層の来店も多いが、そういった客層からの評価も高い。「Z世代にとっての『キラキラとは何か』を分析するのは意味がない」と沢里店長が言うとおり、Z世代の感性にそのまま委ねた店づくりが、幅広い年代からの支持につながっているようだ。同店で好調だった商品は売場づくりも含め、既存のDS店舗にも反映されていく。キラキラドンキは、ドン・キホーテが再度“尖った店”になるために重要な役割を担っている。
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