「@cosmeアワード」で受賞増! ドラッグストアの「PBコスメ」が新たな来店動機に?

植芝 千景 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)
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2025年6月、アイスタイル(東京都)は「@cosmeベストコスメアワード2025下半期トレンド予測」を発表した。その中で「PBコスメ戦国時代」というキーワードが挙げられ、ドラッグストアやバラエティショップ各社が展開するプライベートブランド(PB)コスメの存在感が一段と高まっていることが示された。リアルな顧客ニーズを拾い上げた商品開発力と、現場・データ主導の企画力が今、PBコスメ市場の成長を後押ししている。

アイスタイル(東京都)が発表した「@cosmeベストコスメアワード2025下半期トレンド予測」

PBコスメの存在感が急速に高まる

 25年6月、コスメ、美容の総合情報サイト「@cosme(アットコスメ)」が半期に一度開催する「@cosmeベストコスメアワード2025下半期トレンド予測」が発表された。その中で、「2025年上半期@cosmeベストコスメアワード」では、スギ薬局(愛知県)の「DRIPTUNE 発酵クリーム」や、マツキヨココカラ&カンパニー(東京都)の「matsukiyo CONCRED ハイモイスチャー メンテナンス シャンプー/トリートメント」などが上位に入賞し、PBコスメの存在感が急速に高まっていることが示された。

PBコスメの存在感が急速に高まっている
PBコスメの存在感が急速に高まっている

 UBS証券調査本部の風早隆弘氏は発表会見で「これまで消費者はPBコスメに“ナショナルブランド(NB)より安くて、それなりの品質が担保されている”ことを求めてきた。しかし、その傾向が変化してきたことを受け、大手ドラッグストアを中心にから独自性の強い付加価値型の商品開発が進んでいる」と説明した。

 @cosmeの口コミデータでも、「プライベートブランド」というワードの出現率は過去1年で1.5倍に増加した。@cosme会員アンケートでは「PBの化粧品はお客さまが欲しいものをよく理解している」と答えた割合が22.6%、SNSでPBコスメを話題にしている10代は23.2%に達する。PBコスメはもはや「ついで買い」ではなく、「目的買い」の対象となりつつある。

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記事執筆者

植芝 千景 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

同志社大学大学院文学研究科(国文学専攻)修士課程修了後、関西のグルメ雑誌編集部を経て、ダイヤモンド・リテイルメディアに入社。関西小売市場やDX領域を中心に取材・執筆を担当している。現在は大阪府在住。

まとまった休日には舞台・映画鑑賞を楽しむほか、那智勝浦へ弾丸旅行に出かけることも。世界各国の家庭料理を再現するのも趣味のひとつだが、料理に入れたスパイスで歯が欠けたので今は控えめに取り組んでいる。

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