ついに名古屋にも旗艦店! 年間売上高30億円めざす「@cosme NAGOYA」をレポート

植芝 千景 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)
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東京、大阪で成功を収めた@cosmeの旗艦店が、ついに東海エリアに上陸した。アイスタイル(東京都)は6月19日、「名古屋」駅直結の好立地に「@cosme NAGOYA」(愛知県名古屋市:以下、名古屋店)を開業した。同店は約500ブランド、約1万SKUを揃え、「ミニコスメコーナー」や、「カプセルコスメ」、「AIヘア診断」など、アイスタイルならではの売場づくりに臨む。初年度目標売上高30億円を掲げた新店の売場を写真とともに詳報する。

アイスタイル(東京都)は6月19日、「名古屋」駅直結の好立地に「@cosme NAGOYA」(愛知県名古屋市:以下、名古屋店)を開業した。
アイスタイル(東京都)は6月19日、「名古屋」駅直結の好立地に「@cosme NAGOYA」(愛知県名古屋市:以下、名古屋店)を開業した。

東海地方初の旗艦店を出店!

 アイスタイル(東京都)は6月19日、愛知県名古屋市の「タカシマヤ ゲートタワーモール」5階に名古屋店をオープンした。同店は2020年の「@cosme TOKYO」(東京都渋谷区:以下、東京店)、23年の「@cosme OSAKA」(大阪府大阪市:以下、大阪店)に続く旗艦店となる。

 名古屋店はJR各線「名古屋」駅直結という好立地にあり、売場面積は約245坪。約500ブランド、1万SKU超の商品を揃えている。数百円のプチプラから数万円のデパートコスメまで価格帯を問わず、ほぼすべての商品が自由に試せる売場構成が特徴だ。

ミニコスメが生むマーケティング効果とは

 名古屋店では、これまでの旗艦店で評価されたコンテンツを進化させつつ、東海エリア独自の施策を盛り込んだ。

 店舗の中心に位置する「ベスコスストリート」は、コスメ、美容の総合情報サイト「@cosme(アットコスメ)」が半期に一度開催する「@cosmeベストコスメアワード」の歴代・最新受賞アイテムをトンネル型の棚に陳列。“いまもっとも支持されるコスメ”を一目で把握できる。

、コスメ、美容の総合情報サイト「@cosme(アットコスメ)」が半期に一度開催する「@cosmeベストコスメアワード」の歴代・最新受賞アイテムをトンネル型の棚に陳列
コスメ、美容の総合情報サイト「@cosme(アットコスメ)」が半期に一度開催する「@cosmeベストコスメアワード」の歴代・最新受賞アイテムをトンネル型の棚に陳列

 売場の一角にある「ネクストトレンド」では、オンライン中心に人気が急上昇中の新興ブランドやEC先行発売品を集積。トレンドを先取りしたい消費者のニーズに応える。

オンライン中心に人気が急上昇中の新興ブランドやEC先行発売品を集積する「ネクストトレンド」
オンライン中心に人気が急上昇中の新興ブランドやEC先行発売品を集積する「ネクストトレンド」

 また、「ご当地・ローカル棚」では東海地方に縁のあるブランドを特集。愛知県豊橋市のスキンケアメーカー「Waphyto(ワフィト)」の商品や三重県のメーカー、はちみつ屋 松治郎の舗が手掛けるケア商品「おいせさん」シリーズなど、地域性を打ち出した商品で地元客を取り込む。今後は地域メーカーとの共同企画など、名古屋ならではの品揃えを深掘りしていく方針だ。

「ご当地・ローカル棚」では東海地方に縁のあるブランドを特集
「ご当地・ローカル棚」では東海地方に縁のあるブランドを特集

 名古屋店のなかでもとくに注目される売場が、小容量サイズの商品を豊富に取り揃えた「ミニコスメコーナー」だ。このコーナーは東京店で予想を上回る反響を獲得したことから、名古屋店では売場面積をさらに拡大して展開。約70ブランド、130SKUのミニサイズコスメを揃える。

小容量サイズの商品を豊富に取り揃えた「ミニコスメコーナー」
小容量サイズの商品を豊富に取り揃えた「ミニコスメコーナー」

 ミニコスメは「まずは自分の肌に合うか試してみたい」「通常サイズを買って合わなかった時の失敗を避けたい」という消費者の不安や心理的ハードルを取り除く役割を果たしている。実際、@cosmeの調査によると、実店舗でミニコスメを購入した顧客の約9割は、そのブランドの商品を初めて手に取る新規顧客であることが判明している。

 アイスタイルリテール取締役 店舗カンパニー カンパニー長の北尾悠樹氏は「これまでメーカーは新規顧客の開拓のためにテレビCMや雑誌などのマスメディアへの広告投資を主軸としてきた。しかし、リアル店舗で小容量サイズ商品を展開することは、より効率的に新規顧客獲得に直結する効果的なマーケティング手法になりうる」と説明する。

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記事執筆者

植芝 千景 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

同志社大学大学院文学研究科(国文学専攻)修士課程修了後、関西のグルメ雑誌編集部を経て、ダイヤモンド・リテイルメディアに入社。関西小売市場やDX領域を中心に取材・執筆を担当している。現在は大阪府在住。

まとまった休日には舞台・映画鑑賞を楽しむほか、那智勝浦へ弾丸旅行に出かけることも。世界各国の家庭料理を再現するのも趣味のひとつだが、料理に入れたスパイスで歯が欠けたので今は控えめに取り組んでいる。

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