小売業受難の2022年なのに、百貨店の株価が高騰する理由とは
先行するJ.フロントリテイリングが示す深い“悩み”
また長期戦略の方向感についても市場が納得感を持っていると思わ
例えば、「コロナの“気づき”をどう活かすか」という記述では、
今後の外商の役割は、富裕層の動産管理、アドバイザーか
最後になりますが、2社の資料を眺めながら気になったのは、高額品の販売が好調な点です。ここでいう高額品とは、時計・宝飾・ラグジュアリーブランド・現代アートを指すようです。
この背景には、円安進行を見越した輸入高額品への需要の高まりがあるのでしょう。しかしそれにとどまらず、ひょっとすると、富裕層がインフレ到来を見越して、高額品の動産に分散投資することでインフレヘッジやリスク分散を進めているのかもしれません。そうであれば、今後の外商のあるべき姿は、動産の管理・アドバイザーなのかもしれません。目配りを続けたいと思います。
プロフィール
椎名則夫(しいな・のりお)
都市銀行で証券運用・融資に従事したのち、米系資産運用会社の調査部で日本企業の投資調査を行う(担当業界は中小型株全般、ヘルスケア、保険、通信、インターネットなど)。
米系証券会社のリスク管理部門(株式・クレジット等)を経て、独立系投資調査会社に所属し小売セクターを中心にアナリスト業務に携わっていた。シカゴ大学MBA、CFA日本証券アナリスト協会検定会員。マサチューセッツ州立大学MBA講師
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