エコス平富郎会長が影響を受けた「3人の先生」

2015/01/10 00:00
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 1月9日(金)にエコス(東京都/平邦雄社長)の創立50周年記念パーティが開かれた(@フォレストイン昭和館〈東京都〉)。

 

 エコスは、1957年(昭和32年)に平富郎会長が青果物の行商を始めるところからスタート。1959年に12坪の青果店「たいらや」を開業。1965年12月に有限会社たいらや商店を設立して法人化。1977年に多摩ニュータウンに食品スーパー1号店を出店。以後、着実に出店を重ねるとともに、M&A(合併・買収)を繰り返し、2度の商号変更。1999年のハイマート(茨城県)との合併を機に商号をエコスとし、2015年に法人化50周年を迎えた。

 

 現在は、71店舗を展開するエコスのほか、たいらや(栃木県/平典子社長:24店舗)、マスダ(茨城県/木村幸治社長:14店舗)の3企業で1都6県に合計109店舗を展開。物流センターの管理運営業務などを担うTSロジテック(東京都/飯島朋幸社長)の4社でエコスグループを形成している。

 

 平会長は、パーティの冒頭のあいさつで、従業員と取引先に感謝の意を表すとともに、自らの「モノの見方や考え方」を確立するにあたって大きく影響を受けた「3人の先生」を紹介した。

 

 1人目は、故伊東壮さん。国立山梨大学元学長、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表委員などを務めた人物だ。

 伊東さんからは、【寛容と忍耐】を学んだという。高校3年の担任だった伊東さんが通信簿に記した。そして、「君はよく働くのだから、さらに寛容と忍耐を身につけなさい。そうすれば成功する」と言ってくれた。

「寛容とは許すこと。忍耐とは我慢すること――。この言葉が私の10代から今日に至るまでの『モノの見方や考え方』の中心になっている」(平会長)。

 

 2人目は、故川崎進一さん。ジャスコの元監査役、東洋大学名誉教授や日本リテイリングセンター・マネジメント・コンサルタントなども務めた。

 20代の後半から30代に大きく影響を受け、【論理なき行動は暴走である】ことを教わった。

「いくら働いても経験だけでは勝てない。だから、勉強をしなければいけない。しかし知識だけでも勝てない。《経験×知識》が知恵を生み出す。そして知恵こそが会社を成長させる、ということ学んだ。だから、商売をしながら、がむしゃらに勉強した」(平会長)。

 

 3人目は、故林信太郎さん。元通商産業省の官僚、ジャスコの元代表取締役副会長で【競争とは企業を磨く砥石である】ことを学んだ。

「小売業にとって競争は宿命だ。競争に積極的に参加しなければ成長しない。競争が厳しくなると、つい弱気の虫が出て逃げたくなるけれども、それはいけない、と鼓舞激励された。セルコチェーン理事長を務めていた50代後半にとくに影響を受けた」(平会長)。

 

 

 さて、創業50周年を迎えたエコスの業績は絶好調。1月9日に発表された2015年2月期第3四半期決算(連結)では、営業収益1120億円(対前期比2.1%増)、営業利益20億円(同22.8%増)、経常利益20億円(同24.5%増)、当期純利益10億2000万円(同47.6%増)といずれも過去最高を予測している。
 

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