あの金メダリストが練習、「京都三条会商店街」で味わう、老舗定食屋のつけそばとは

2023/09/01 05:54
森本 守人 (サテライトスコープ代表)
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細いがしっかりとした歯応えのそば

 私が足を運んだのは12時過ぎのランチタイム。すでに満員だったが、あまり待たずに席を案内された。多くのお客は食べたらすぐに店を出ていくため、回転がよいのだ。

 メニューに一通り目を通したのち、「厚切り炙りチャーシューのつけそば」(税込1000円)を頼む。「京都三条田舎亭名物」とあるのが目を引いた。なお、そばは2玉に増量しても同じ価格であるのは良心的。せっかくだからと私は1.5玉にしてもらった。

 待つ間、周囲を観察する。近所のおじさん風、サラリーマン風、観光客風と客層は多様である。しかし皆、気取らない服装で来店している点で共通しており、普段使いの店として親しまれていることがわかる。

 待つこと約10分、注文した料理が目の前に置かれた。どうです、いい感じでしょう。

待つこと10分、私の目の前に置かれた「厚切り炙りチャーシューのつけそば」(税込1000円)

 まず「そば」の実力を試す。メニューにあった解説によれば、「北海道美瑛産石臼挽き蕎麦粉を使用、歯ごたえ、風味を生かした麺になってます」とある。なので、最初は、テーブルにある塩を少しかけて味わった。細麺ながらしっかりとした歯ごたえ、確かに風味がよく、私の好みである。

まず「そば」の実力を試すため、つけ汁にはつけず、テーブルにあった塩を少量ふり食べた。細麺ながらしっかりとした歯ごたえ
メニューには、麺のこだわりが紹介されている。そばは「北海道美瑛産石臼挽き蕎麦粉を使用、歯ごたえ、風味を生かした麺になってます」とある

 次は、汁につけ、頬張る。あぁ、これはおいしいわ。やや塩気が強いが、つけ方を加減すればちょうどよい味になる。箸が止まらず、どんどん食べ進む。

つけ汁につけて頬張る。あぁ、これはおいしいわ
厚いチャーシューが入っており、そばと交互に食べた

 つけ汁には厚いチャーシューが入っている。少し食べた後、そば、またチャーシューと変化をつけながら楽しんだ。

 そばを完食。だが楽しみはまだ残っている。定食には、少量のごはんがついているのだが、残ったつけ汁をかけていただくのが正しい食べ方。私はそこに、同じくつけ汁に入っていたゆで卵、そして残りのチャーシューを入れて〆た次第である。

少量のごはんがついている。私はゆで卵、チャーシュー、そしてつけ汁をかけて〆た

 もうお腹はいっぱいである。私は幸せな気持ちで、田舎亭、そして商店街を後にした。なお店から数分には、坂本龍馬と妻、おりょうにとって、縁結びの神社となった武信稲荷神社もあるので、立ち寄ってみるのもいいだろう。

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記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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