アイリスオーヤマの店内照明イノベーション

2010/11/25 05:05
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 アイリスオーヤマ(宮城県/大山健太郎社長)のLED(発光ダイオード)電球は、今春の発売以来、絶好調。ドラッグストアを主要販売ルートにして売上を伸ばし、個数ベースでは26%のシェアを占めるに至っている。“エコバヤシサチコ”(小林幸子)さんのイメージキャラクターもずいぶん浸透してきた。

 

 10月29日からは、LEDランプ6アイテムと専用照明器具セット3タイプ6種類を全国の法人向けに発売した。2011年度の売上目標は直管形で50億円、直管形LEDランプ器具セットで23億円を見込む。

 

 現在、ねらっているのは、店舗や事務所などのオフィス需要だ。

 11月15日には、関連会社のアイリスプラザ・ダイシンカンパニー(宮城県/村井幸一社長)が運営するホームセンター「ダイシン泉店」(宮城県)の店舗にLED照明を導入して改装モデル店舗を完成させた。

 同店舗は、売場面積2774㎡。LEDの使用本数は776本(110W604本、40W172本)で6日間の工期で付け替えた。投資額は約1500万円。今後10年間の取り換えが不要になるので、①新しい蛍光灯費用、②電気代、③取り付け作業人件費を削減することができる。

 

 蛍光灯の寿命は通常約3年と言われているので、単価は2000円として計算すると2586本(2000円×776本×3650日/1095日)を替える計算になり、517万3000円を削減することができる。

 また電気代は年間140万円減で10年間ならば1400万円。さらに1本の取り換えに10分を要したとして計算すると、人件費の削減は(431時間×1000円〈時給〉)で43万1000円に上る。合計では、10年間で約2000万円の費用を削減できることになる。

 なお、二酸化炭素を年間41トン(従来型蛍光灯使用時の約40%)削減できる。

 

 アイリスオーヤマはダイシン泉店を東北エリアの施工モデルと位置付け、店舗や事業所にB2B(企業間取引)ビジネスとしてコンサルティングセールスをかけていくという。

 

 (詳しくは『チェーンストアエイジ』誌2011年2月1日号で)

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