【大丸松坂屋】元従業員が顧客口座から不正引き落とし、2億8000万円返金

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 J.フロントリテイリングは2月16日、子会社の大丸松坂屋百貨店の元従業員が顧客の銀行口座から約2億8000万円を引き落としていたと発表した。

 元従業員は松坂屋名古屋店の外商部門に当たる「お得意様営業部」に所属、2003年11月ごろから個人業績を装うために架空売上げを計上、他の顧客から集金した代金などを売掛金に充当していた。また、04年8月ごろからは架空売上げを計上した商品の一部を横領・転売し、顧客口座に返金して不正発覚をまぬがれていた。

 元従業員が担当していた顧客からの問い合わせで昨年9月に事態が発覚、社内調査の結果、不正が明らかになった。同社では元従業員を2月14日付で懲戒解雇すると共に刑事告訴の手続きを行った。不正に引き落としていた約2億8000万円については全額を顧客に返金した。

 J.フロントは返金した2億8000万円を2012年2月期決算で特別損失として計上する見込み。

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