スーパーのバローが「非食品は利益部門」と位置づける理由と戦略とは

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 (株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア)
Pocket

非食品がスーパーを強くする メインイメージ

バローホールディングス(岐阜県/田代正美会長兼社長:以下、バローHD)傘下の食品スーパー(SM)企業であるバロー(岐阜県/田代正美社長)の生活用品部門では、ワンストップショッピングを追求するという方針のもと、プライベートブランド(PB)をはじめとした独自の商品ラインアップを展開し、競合店との差別化を図っている。限られた売場スペースで、バローの生活用品部門ではどのようにして独自性を実現しているだろうか。

グループ3業態がPBを共同開発

 生鮮食品を中心に来店動機となる独自の商品、カテゴリーを品揃えする「デスティネーション・ストア」を志向するバロー。生活用品部門では、衣料用洗剤、食器洗剤、住居用洗剤などの「洗剤関連」、ラップ、ごみ袋、キッチンペーパー、キッチンスポンジなど台所消耗品を含む「家庭用品」、せっけん、シャンプー、化粧品、歯ブラシ、歯みがきなど「HBC」、ティッシュペーパー、トイレットペーパーをはじめとする「紙」の大きく4カテゴリーで分類している。

 数ある商品群の中で、とくに売上高構成比が高いのは料理に付随する台所消耗品だ。コロナ禍では、消費者の衛生意識の高まりや巣ごもり需要に伴って、マスク、ウエットティッシュなどの衛生用品のほか、抗菌・除菌効果を備えた商材、キッチンペーパーやハンドタオルといった紙・シート類、家庭用品、住居用洗剤など、生活用品が幅広く買い求められ、2021年3月期の部門売上高は大きく伸長している。

バローヒット商品のPB「洗ってくり返し使えるペーパータオル」
ヒット商品のPB「洗ってくり返し使えるペーパータオル」。優れた強度と耐久性、吸水性を備えた不織布を素材とし、数回にわたって繰り返し使えるのが特徴だ

 バローでは、グループ全体で差別化をはかるべく、

続きを読むには…

この記事はDCSオンライン+会員限定です。
会員登録後、DCSオンライン+を契約いただくと読むことができます。

DCSオンライン+会員の方はログインしてから閲覧ください。

1 2

記事執筆者

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

ダイヤモンド・チェーンストア編集部は、業界をリードする提案型編集方針を掲げ、小売業の未来を読者と共に創造します。私たちは単なるニュース伝達に留まらず、革新的なビジネスモデルやトレンドを積極的に取り上げ、業界全体に先駆けて解説することを使命としています。毎号、経営のトップランナーへの深掘りインタビューを通じて、その思考や戦略を読者に紹介します。新しくオープンする店舗やリニューアルされた店舗の最新情報を、速報性と詳細な分析で提供し、読者が他では得られない洞察を手に入れられるよう努めています。私たちの鋭い市場分析と、現場の細部にわたる観察を通じて、注目すべき店舗運営の秘訣を明らかにします。

ダイヤモンド・チェーンストア編集部紹介サイトへ

関連記事ランキング

関連キーワードの記事を探す

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態