新しい商品政策に挑戦したヨークベニマル桑野店の戦略と売場づくりを徹底解説!

取材・文:松尾 友幸 (ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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ヨークベニマル桑野店

ヨークベニマル桑野店

〒963-8025 福島県郡山市桑野4-3-4
電話:024-983-3205
東北新幹線・JR各線「郡山」駅よりクルマで約15分

東北や北関東で食品スーパーを展開するヨークベニマル(福島県/真船幸夫社長)は2023年1月27日、福島県郡山市に「ヨークベニマル桑野店」(以下、桑野店)をオープンした。同店では、総菜売場を中心に、簡便や即食、健康志向、プチ贅沢など、若年層への支持拡大をねらって構築した新たな商品政策(MD)に挑戦している。

売場面積は旧店舗の約1.7倍に

 桑野店は、東北新幹線・JR各線「郡山」駅からクルマで約15分、郡山市の中心市街地に位置している。もともとこの地には同名の旧桑野店が約42年間営業していたが、老朽化などの理由により21年11月に休業。スクラップ&ビルドにより約1年2カ月の歳月を経て、リニューアルオープンした格好だ。ヨークベニマルが運営するショッピングセンター(SC)「ヨークタウン桑野」の核店舗としての出店で、同SCにはクリーニング店(桑野店と同日オープン)のほか、「無印良品」(23年3月1日開店予定)が入居する。

 桑野店から半径1㎞圏内には、1万6301人/7873世帯が居住している。年代別人口構成では40代以上の比率が郡山市の平均よりも高く、世帯別構成比率では1~2人世帯で約7割を占める。店舗周辺には市役所や病院などの公共施設や会社も多く、広域からの集客も見込めるエリアだ。また、半径2㎞圏内には小学校、中学校、高校が19校あり、子育て世代も多い商圏となっている。周辺の主な競合店としては「イトーヨーカドー郡山店」「リヴィン ザ・モール郡山店」があるほか、市内には複数の自社店舗がある。

 桑野店の売場面積は2206㎡。旧店と比較すると約1.7倍と大きく売場が広がった。取り扱い商品数は1万4170SKUで、日常生活の必需品に加えてプチ贅沢のニーズを満たせる高付加価値の商品も強化している。

地域の味噌を使った、なめろうも展開

 桑野店では、ヨークベニマルの課題である若年層の支持拡大に向けて、簡便・即食・健康志向といった需要に対応しているのが大きな特徴だ。大髙善興会長は、

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取材・文

松尾 友幸 / ダイヤモンド・チェーンストア 記者

1992年1月、福岡県久留米市生まれ。翻訳会社勤務を経て、2019年4月、株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア入社。流通・小売の専門誌「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部に所属。主に食品スーパーや総合スーパー、ディスカウントストアなど食品小売業の記者・編集者として記事の執筆・編集に携わる。趣味は旅行で、コロナ前は国内外問わずさまざまな場所を訪れている。学生時代はイタリア・トリノに約1年間留学していた。最近は体重の増加が気になっているが、運動する気にはなかなかなれない。

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