プロ以外の顧客の需要も視野に、専門店として充実した品揃えを訴求=ハードストック富士

2020/02/28 05:30
ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局

ハードストック富士 外観
2019年11月1日オープンのハードストック富士(静岡県富士市)

「ハードストック富士」は、エンチョーが展開するハードウエアショップとしては「ハードストック島田」(静岡県島田市)に次ぐ9号店。同社創業の地である富士市において待望の初出店となった。建築金物や道具・工具を専門的に品揃えし、地域ニーズに対応した店舗をめざしている。同店の基本的なMD戦略やプロユースを取り巻く最近のトレンドを踏まえた販売戦略などを取材した。

ハードストック富士 武藤店長
ハードストック富士店長 武藤和博氏

エンチョー創業の地に専門業態として待望のオープン

 「ハードストック」は、建築金物や道具・工具を専門的に品揃えし、プロ事業者や、個人事業主をはじめ、地域の一般顧客まで視野に入れた専門業態として運営されている。ハードストック富士は、国道1号線沿いで、東海道新幹線新富士駅からも徒歩10分程度の立地。

 店舗コンセプトを、「常に本物志向であり続け、良質な一流メーカー品やブランド商品、各種パーツ、消耗資材をリーズナブルに提供し、お客さまのお役に立てるハードウエアショップ」とし、建築金物、道具・工具、建築資材、土木資材、エクステリア資材、塗料、接着剤、電材、作業用品など約6万アイテムを取り揃えている。売場面積は2129㎡で、初年度の売上目標は4億2000万円を掲げている。

 想定する商圏について、ハードストック富士店長・武藤和博氏は「西は静岡市から東は三島市、沼津市あたりまで、幹線道路沿いなので、現場への行き帰りなどである程度広域集客を見込んでいます。また基本的に南側は海なので、その分北側を広く視野に入れており、甲府市など山梨県方面にも食い込みたいと考えています」という。

 同時にプロ業態という共通点はあっても、立地によって地域需要が大きく異なる点にも留意している。静岡県内では東部でも西部でもかなりの産業集積があり、多様なプロユースが存在するが、武藤店長は「地域柄として同じ静岡県内でも東側は東京に視野を向けている層が多く、逆に西側は名古屋や大阪に目が向いている印象が強い。結果としてどのような購買傾向の違いとして現れるのか、今後分析していきたいと考えています」という。

ハードストック富士 売場①
正面入口付近はゆったりした買い回りスペースを確保。左側にレジカウンターを配置している

SNSやネットを活用した購買が増える傾向に

 プロ業態の新店評価は口コミで広がる要素が大きいといわれる。競合店にはない品揃えの幅広さや、サービスの充実などが徐々に口コミで広がり、新規顧客の獲得につながっていくプロセスだ。ハードストック富士の場合、もともとドミナントエリアでの出店であり注目度が高かった点や、近隣既存店でのオープン情報の発信によって、スタート時点から好調に立ち上がっている。

 地元になじみの深い企業であることから、支払い特典付きのプロカードへの認知も高く、利用に結び付いている。店頭での接客やサービスについても、今後、需要の聞き取りを行いながら、充実を図っていく方針だ。

 ただ「口コミの役割が大きいのは事実ですが、より広域から新しい顧客層を集客するためには、やはりSNSやDMの役割も大きい。情報発信していく内容も重要で、ハードストック富士の場合は、工具類の品揃え№1といった強みや、昨今増えているプロ以外の一般顧客層に向けたカジュアル性の高い衣料や用品をアピールしています」と武藤店長は話す。

 購買行動も変化しており、最近ではネットで商品をチェックし、見つけたカジュアル衣料や用品のスマホ画面を店頭で示し、「これと同じものを見せてほしい」などと言われるケースが増えているという。

ハードストック富士売場
人気の高い電動工具類はレジ前で展開。比較購買しやすい売場づくりを行う(左)マネキンを使った陳列で着こなしやコーディネートを提案(右)

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