国内初 フードコートでボクシーズが開発する「Putmenu」を導入イオンイーハートがイオンモール幕張新都心で採用

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AEON Financial Service Innovation2017で最優秀賞受賞

 そういう浅井氏にはもうひとつの期待がある。「それは生産性の向上。1組のお客さまの会計に1分かかるとすると、1時間では60組しか対応できない。厨房の能力が1時間100組まで対応できるなら、その60組になるが、Putmenuを使えばレジを通さないお客さまの注文も受けられるので、受注可能上限が高まる。また、会計に人手がかからないなら、スタッフを別の作業に充当できる」ことを実現するための唯一のソリューションだと考えている。

 また、料理を注文した後に渡す呼び出しベルも、無闇にたくさん用意するわけにはいかない。食事の来店者が持つスマホが呼び出しベルの代わりになるので、店側では呼び出しベルを準備する必要もなくなる。

 「Putmenu」によるサービス開始を発表したことで、イオングループ内からの問い合わせが増えた。しかもイオンフィナンシャルサービス、イオンクレジットサービス、イオン銀行のイオングループの金融3社が主催するビジネスコンテスト「AEON Financial Service Innovation2017」でこのほど、「Putmenu」が最優秀賞を受賞した。「Putmenu」にとっては、マイクロソフトのスタートアップ支援プロジェクト「BizSpark Plus」への採択、東京都中小企業振興公社の評価事業採択、経済産業省「IoTを活用した新ビジネス創出推進事業での採用からMCPC award2017での「総理大臣賞」に続き高い評価を受けたことになる。

 「当グループのフィナンシャル部門から最優秀賞を受けたことで、さらにグループ内で導入しようという動きが出て来るのではないか」と浅井氏は予想している。実際に話を聞きたいという依頼もあるそうだ。

 ボクシーズの鳥居社長は、「今はイオンカードにもWAONにも対応できていない。これを機にイオンカードで決済という道が開かれました」とイオンのお客さまの利便性向上に目を向けている。

フードコートの店舗スタッフも高評価

宮本 峰宏
おひつごはん四六時中 幕張新都心店 宮本 峰宏 店長

 現在、「子ども連れの家族が休日にPutmenuを使用するケースが多い。もっと利用を増やして、生産性向上にもつなげたい」(浅井氏)と、イオンモール幕張新都心のLINE@にも告知を載せるなどアピールを続けている。

 意外とフードコート内の従業員からの関心も高いようで、TV取材が入ったことも手伝って「どんな仕組みなの?とか仕事が楽になるの?といったことをフードコート内の他店のスタッフが聞いてくる。やはりシステムを導入しているので、お客さまにもっと使ってもらいたい」とおひつごはん四六時中の宮本峰宏・イオンモール幕張新都心店長も注目の高さとともに「お客さまの利便性向上」に役立っていると話す。

 浅井氏は「今後もPutmenuなどの様々なテクノロジーを活用した取り組みを進めていく」と語っている。

 

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