小売ビジネスを進化させるDX3つのタイプと先進事例とは

ローランド・ベルガー/パートナー:福田稔
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小売業における3つのDX

DX白書大

 DXという言葉が一般化して久しい。他方、DXというワードが一般化しさまざまな文脈で使われるようになったことで、いわゆるバズワード化している側面もある。本来のDXとは、「進化し続けるテクノロジーを取り入れ、人々の生活や顧客体験をよりよいものへと変革すること」や「デジタル技術を活用し、既存の価値観や仕組みを根底から覆すような革新的なイノベーションを起こすこと」という、企業の本質的な変革を意味する言葉だ。一方、デジタルを活用した単なる業務効率化やコスト削減は、欧米ではDX ではなくデジタライゼーション(Digitalization)と呼ばれ区別されている。日本では、単なるデジタライゼーションも含めすべてDXという言葉に包含されてしまっているきらいがある。

 それでは、小売業におけるDXとは何か、あらためて考えてみよう。上述した定義に沿えば、昨今話題の無人レジ、ロボットの活用、物流倉庫の自動化といったデジタル化は、デジタライゼーションの範疇である。どれも既存の業務プロセスの効率化や高度化をもたらすものであり、ビジネスモデルそのものにイノベーションを起こすものではない。DXと呼ぶためには、もう一段上のビジネスモデル変革や顧客体験の刷新につながるものでなくてはならない。

 その中で昨今注目すべき小売業のDXには、大きく3つのタイプがある。①OMO(オンラインとオフラインの融合)など顧客接点・顧客体験の進化を促すDX、②

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