1000店舗達成に向け急成長つづく、セカンドストリートの戦略を今泉有道社長が語る

聞き手:小野 貴之 (ダイヤモンド・チェーンストアオンライン 副編集長)
構成:フリーランスライター:松岡由希子
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ゲオホールディングス(愛知県/遠藤結蔵社長:以下、ゲオHD)の傘下で、リユースアパレルショップを展開するセカンドストリート(愛知県/今泉有道社長)の業績が好調に推移している。物価高に伴うリユース市場への関心の高まり、若年層の古着ブームなどを追い風に積極出店を続ける同社。今後の成長戦略を今泉社長に聞いた。

注目集めるリユース市場アパレル以外の業態も!

──国内のリユース業界を取り巻く事業環境をどのようにみていますか。

セカンドストリート代表取締役社長 今泉有道氏
今泉有道(いまいずみ・ありみち)
1979年宮城県生まれ。2002年6月にフォー・ユー(現セカンドストリート)に入社。その後、店長や事業部長を経験し、19年11月にセカンドストリートの代表取締役社長に就任。

今泉 コロナ禍では、売上客数、買取客数ともにやや落ち込んだものの、アパレルの1次流通に比べるとその影響は軽微です。とくに人混みを避けやすい郊外店では、ファミリー層を中心に広く利用されました。行動制限が緩和された2022年春以降は、人流の回復に伴って業績が好調に推移しています。

 経済活動が活性化するにつれ、アパレルの1次流通市場も活発に動き出しました。買い替えによって不要品が2次流通に流入し、買取面でも追い風になっています。

 最近は物価高に伴って生活防衛意識が高まり、「いかに賢く、安く買うか」という観点から、メーンターゲットである30~40代のファミリー層のリユースへの関心が強まっています。大手のアパレルで値上げの動きがみられる一方、セカンドストリートではリユース商材の大半の価格を据え置いており、価格差はいっそう広がっています。

 また、20代を中心とする若年層のあいだでは、ファッションに対する価値観や消費行動が変化しています。画一的なファストファッションよりも自分らしさや個性を求める傾向が強まり、古着のような一点ものが注目を集めるようになっており、都心店を中心に盛り上がりをみせつつあります。

──セカンドストリートの強みを教えてください。

今泉 最大の強みは、全国に店舗を出店している点です。カテゴリーに特化した専門店も並行して展開しており、アウトドア専門店「セカンドアウトドア」や楽器専門店「セカンドストリート楽器館」なども出店しています。

 フリマアプリが台頭し、1次流通企業によるリユース領域への参入も広がっていますが、リユースを利用する人はまだ一部にすぎません。ユーザー層の裾野が広がれば、全国で店舗を展開するわれわれの強みを大いに生かせます。

2022年度末までに800店舗体制

──コロナ禍以降、出店環境に変化はありましたか。

今泉 コロナ禍での

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