コロナ禍のストレスで「辛いもの」の需要増!? 今、支持される激辛メニューとは
不動の「カレー」「麻婆豆腐」
スパイス系の新メニューも!
では、直近ではどのような激辛メニューが支持されているのか。ホットペッパーグルメ外食総研で実施した調査「テイクアウトで食べてみたい激辛グルメランキングTOP10」の結果を見ていこう。
激辛メニューの人気ランキングは、18年、19年にも調査を行い、今回で3回目になる。過去2回とは異なり、今回はテイクアウトの激辛メニューに特化し調査を実施した。

結果は、前々回、前回同様に「カレー」「麻婆豆腐」が上位となった。コロナ禍において消費者の本質的な志向は大きく変わっていないことが分かる。この2つのメニューには、テイクアウトに適している共通点があり、人気の理由の1つになっていそうだ。
コロナ禍では進化したメニューも登場した。その1つが「スパイスカレー」だ。スパイスカレーの魅力は、その味はもちろん、さまざまなスパイスを使うからこその鮮やかな見た目が挙げられる。テイクアウトしたスパイスカレーを、自宅で自分なりに盛り付けて楽しむのもコロナ禍での食の楽しみ方の1つではないだろうか。

また、「テイクアウト」ならではの顔ぶれとして、第3位に「スパイシー味の鶏のから揚げ」がランクインしている。鶏のから揚げはもともと人気メニューであったが、コロナ禍で人気はさらに増している。から揚げの専門店が全国的に増加していることはご存じのことと思うが、このから揚げブームと激辛トレンドが掛け合わされた結果であろう。
長引くコロナ禍によって、テイクアウトを利用して激辛メニューを楽しむ日々が続きそうだ。しかし、激辛メニューを「辛い辛い」と汗をかきながら、みんなでワイワイ楽しむのは、外食だからこそのエンターテイメントの1つであると考える。再びそのような時が過ごせるように、外食シーンの回復を切に待ち望んでいる。
【アンケート調査概要】
■調査時期:2021年4月30日~2021年5月6日
■調査方法:インターネットリサーチ
■調査対象:全国20~50代男女(マクロミルの登録モニター)
■有効回答数:1107件(男性552件、女性555件)
【執筆者】
有木真理(リクルート『ホットペッパーグルメ外食総研』上席研究員)
㈱リクルートライフスタイル沖縄の代表を務めるとともに、ホットペッパーグルメ外食総研の上席研究員として、食のトレンドや食文化の発信により、外食文化の醸成やさらなる外食機会の創出をめざす。自身の年間外食回数は300日以上、ジャンルは立ち飲みから高級店まで多岐にわたる。趣味はトライアスロン。胃腸の強さがウリで、1日5食くらいは平気で食べることができる。