コロナ禍のストレスで「辛いもの」の需要増!? 今、支持される激辛メニューとは
広がるバラエティ
高まる辛みの度合い
ここからは、激辛ブームの歴史について簡単に触れ、昨今はどのようなメニューに人気が集まっているのかを解説したい。
激辛ブームは1980年代にはじまり、すでに30年ほどの歴史を持つといわれる。その発端は「カラムーチョ」に代表されるスナック菓子だ。これを第1次激辛ブームとすると、それに続く第2次激辛ブームは韓流ブームの影響もあり、韓国料理やタイ料理などのアジア系・激辛グルメがけん引した。

2000年代に入ると、「超激辛」ブームとして辛さの度合いが増し、なかでもスナック菓子をきっかけに、世界一辛い香辛料として知られる「ハバネロ」が話題になった。
また外食では、ラーメンチェーン「蒙古タンメン中本」の看板メニュー「北極」など、辛みが苦手な人では食べられないほどの激辛料理が一世を風靡し、これが第3次激辛ブームと言われる。
そして第4次では、シビレ系の辛みを特徴とする「花椒」をはじめ、柚子胡椒、わさび、黒コショウなど辛みのバラエティが広がった。それと同時に、第3次激辛ブームから辛みの強さがさらに“スーパーストロング化”していった。
こうした変遷を経て昨今では、ただ辛いだけではなく、素材にこだわった生スパイスや国産スパイスなどの辛みに注目が集まり始めていた。そんな矢先に直面したのが、コロナ感染拡大だ。これを機に激辛市場はさらなる成長の兆しを見せている。