順風満帆から一転、倒産の危機へ ブロンコビリーが窮地から抜け出したきっかけは「お客さまの声」
若手には「失敗権」を
現在はブロンコビリーの相談役となった竹市さんは、自分の経験を踏まえ「若手社員には失敗する権利がある」と力をこめる。「だから、今の社長を含め、若手には『失敗権』を与えたい」。難しいことに挑戦して、失敗するならそれもかまわないという考えだ。
「何も失敗しないということは、そもそも挑戦していないということ。社長の下で、みんなが将来を見つめながら挑戦してほしいと考えています」。
さて、2021年1月14日、ブロンコビリーは、2021年12月期の決算を発表した。売上高157億7300万円(対前期比8.7%減)、営業損失4800万円、経常利益は15億4900万円(同417.8%増)。コロナ禍で依然厳しい状況にあることは間違いない。しかしそんな中にあっても、厚切りとんかつとおばんざいを提供する新業態「とんかつ かつひろ」の開発や、自社アプリ「ブロンコマイスタークラブ」の会員獲得などに努め、外食産業の意義と価値を再確認して打ち出したコンセプト「ご馳走カンパニー」の実現に向けて奮闘を繰り返している。