〈特別企画〉ホームセンターバイヤーが選ぶ年間ヒット商品2018 Diamond Home Center
■ マーケット&プロダクト
一見、おしゃれな“カジュアルパンツ”。中身は過酷な現場に耐える“ワークパンツ”
コーコス信岡が作業用衣料のブランドとして展開する「グラディエーター」。その中、ワークパンツの新しいシリーズとして2016年秋、登場したのが「Gカーゴ」である。ストレッチ素材を使っており、実際の作業シーンを想定した動きやすさを実現している。
「剣闘士」を意味する「グラディエーター」は、ラテン語でローマ軍団の主要な武器「剣」、つまり「ディウス」に由来する。日々、現場で汗を流し活躍するワーカーを、剣闘士の姿に重ね、「戦う男の鎧よろい」を提供したいというコーコス信岡の思いを込めたブランドだ。
「Gカーゴ」は、一見、おしゃれでカジュアルなスタイルだが、機能の面において、作業に求められ、過酷な現場での使用にも十二分に耐えられるスペックを備える。
コーコス信岡のモノづくりへの姿勢は徹底している。腰の部分は体にフィットする「ビンテージタイプ」。さらに股の部分にマチを設けることで、股が裂けにくく、動きやすい仕様を採用した。ファスナーには「YKK製3YG」を使用、頑丈でズリ落ちないよう工夫するなど、「5つのこだわり」を掲げている。
ラインアップでは「スタイリッシュ」(4色)、「ミリタリー」(2色)、「クロスオーバー」(2色)、「ワイルド」(2色)の4つのテイストを用意、好みやコーディネートによって、選べる品揃えをしているのも大きな魅力となっている。またSから6Lまでと、幅広いサイズを取り揃えているのも同社製品の特徴で、より多くの人のニーズに応えられるシリーズとなっている。
■ メーカー(担当者)のコメント
独自の技術開発で使い勝手のよい商品を提供し続ける
カーゴパンツの起源は「カーゴ」、つまり「貨物船」の乗務員が着用していた「作業着」だといわれています。
現在、カジュアルファッションでは定番ですが、ファッション性だけを追求した商品が目立つのが現状です。当社では、カーゴパンツの原点に戻り、本来、ワークの現場に求められる「頑丈さ」、「使いやすさ」に、カジュアルの格好よさを付加したシリーズを3年をかけ開発しました。
社内では当初、「カジュアル過ぎる」「細すぎるのではないか」といった声もありましたが、発売後は飛ぶように売れ、販売数は計画の5倍以上となる、空前の大ヒット商品となりました。販売実績を分析すると、とくにMサイズ(75~80cm)が従来品に比べて多く売れており、比較的華奢な10~20歳代の若い世代に支持されているとみられ、新たな年齢層の獲得につながっているのではないかと考えています。
ワークウエアのDNAを受け継ぎ、さらにファッション性を備えた「グラディエーター」は、仕事でも普段でも着られるブランドとして、年々、ファンを増やしています。当社では今後も、まじめなモノづくりに取り組み、「着てわかる良さ」を追求していきます。なお、このたび受賞いたしました「1stモデル」に引き続き、「2ndモデル」を今秋に発売予定です。さらに進化したラインアップになっておりますので、ご期待下さい。
(コーコス信岡 企画部 企画課 課長 林威喜氏)