三島由紀夫が花を咥えて… 京都で増えるデザイナーズホテルで楽しむ食事とは

2023/10/13 05:59
森本 守人 (サテライトスコープ代表)
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料理を食べ、思わずブォーノ!と叫ぶ

 5月某日──。私はnode hotelの前にいた。知人同士で、1階にあるイタリアンダイニング「node」において会食をするためだ。地元なので宿泊せず、この個性派ホテルでスタイリッシュな夜を過ごしたいと考えた。

2019年7月オープンの「node hotel」。ファッショナブルな利用者が多い印象だ

 建物に足を踏み入れると、そこは異空間だった。外から眺めていたのとは、全然違う、洗練された空間が広がっている。照明の配置も計算されているのだろう、人が立っているだけでも絵のように感じた。

 コンクリートの打ちっぱなしの壁には、数々の作品が掛かっている。いずれも有名アーティストによるもので、三島由紀夫が花を咥え、鋭い視線をこちらに向けているモノクロ写真、またレディー・ガガが縛られているものもある。後者は、アラーキーこと、荒木経惟によるものだ。

三島由紀夫が花を咥え、鋭い視線をこちらに向けているモノクロ写真。レディ・ガガが縛られている写真はアラーキーの作品

 早速、食事である。われわれが注文したのは、5種類の料理が出てくる4800円のコースである。利用しやすい価格設定に好感が持てた。

 最初は前菜3種盛り。京都の野菜を使ったオムレツ、自家製のポークハム、低温調理した水菜、キノコのあえ物。まずはオムレツからいただく。ブォーノ!あえ物は、イタリア料理なのに山椒の風味がきいているのが斬新だ。

 続いて本日の一品として出てきたのは「エビのマスカルポーネ」。

最初は前菜3種盛り。まずはオムレツからいただく。ブォーノ!続いて本日の一品として出てきたのは「エビのマスカルポーネ」。ビールが進む、進む

 店内は、テーブルの上に美術書が飾られているほか、調度品にもこだわっており、その場にいるだけで特別な気分になれた。店内はほぼ満席で、どのテーブルからも笑顔がこぼれている。

 その後、本日のパスタとして「しらすとノリのアリオリオ」、そしてメインの肉料理が出てきた。もちろん、どれもおいしさ満点。最後に、フルーツの盛り合わせ、コーヒーをいただき、ごちそうさまをする。

店内は、テーブルの上に美術書が飾られているほか、調度品にもこだわっており、その場にいるだけで特別な気分になれた
メインの肉料理の後、デザート、コーヒーをいただいた

 こういう夜もいいものだ。気の置けない仲間と集まり、洗練された空間で食を楽しむのも、豊かな時間だった。

 ホテルゾーンへは行けなかったが、Webサイトで確認したところによると、25ある部屋はどれも素敵である。食事中、上階へ通じるエレベーターに乗り込む宿泊客を数組目にした。お酒が入っていたからそう思うのかもしれないが、皆さん、なんだかいい感じだったな。

 もうお腹がいっぱいである。幸せな気分に包まれ、私たちは建物を出た。

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記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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