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2017年7月3日

第3回
面接設定率を把握していますか?

 前回では、「課題の見える化が重要!」と申し上げましたが、では、「どのような数値を把握することで、具体的にどのような問題が生じていると把握できるのか」を考えていきたいと思います。

 

≪一番重要視する指標とは≫

 

 様々なデータを収集し分析をするなかで、何を一番重要視すべきなのでしょうか。

 

 まず初めに、私どもが一番重要視している指標は、今回のテーマである「面接設定率」です。

 

 「面接設定率」とは、

面接設定率 = 面接設定者/応募者

で算出し、つまり応募いただいた方をどの程度面接に誘導できたのかを測る指標となります。

 

 では、なぜ「面接設定率」を重視しているのか?という理由ですが、母集団の増加が見込めない環境下で応募者を無駄なく面接に誘導し、採用の機会を増やすということが重要となるからです。

 

 単純な例でご説明しますと、

面接設定率40%の場合 : 応募者 100名 面接設定者40名
面接設定率80%の場合 : 応募者 100名 面接設定者80名

となります。では、面接設定率が40%のまま、80名の応募者と接触しようと思うと、応募者を倍の200名も集めなくてはならず、単純に言えば今までの2倍の媒体経費などが必要となることになります。

データ集計のイメージ

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 実は、この「面接設定率」をほとんど意識せずに応募者数だけを増やそうとされている企業様は意外と多く見られます。

 

 先の例で分かるように、現在の環境下においては、母集団を倍に増やすよりも「面接設定率」を改善することの方が遥かに改善の可能性は高く、自社内の努力で解決できる要因がほとんどであることから、短期にそしてコストもかからずに採用数に効果が現れると考えて頂ければと思います。

 実際に「面接設定率」を重要視し、改善した例が次の例となります。

 

 弊社の事例において、各店舗で採用を任せていた場合の「面接設定率」は良くて40%程度であったと思われます。

 

 様々な施策を展開し、「面接設定率」は割と早期に70%程度までに改善されています。

 

≪面接設定数が上がらない理由と改善策≫

 

 それでは、「面接設定率」が低い要因とその改善策は何なのでしょうか?

 

 「面接設定率」が低い理由の代表的なものは次のような要因です。

  • 応募から面接までの設定に時間がかかりすぎている
  • 各店舗で採用をしており、該当店舗では充足したので応募者がいても面接は締め切った
    →実は近隣店舗では採用を継続しているがその店舗には余った応募者を誘導していない
  • 採用条件と合わない

などです。

 

 意外に多いのがこの「採用条件と合わない」であり、条件として合わない理由としてもっとも多いのは、「希望シフトが合わない」という理由で、応募段階で面接にも呼びこまないパターンです。

 

 週の勤務日数、1日の勤務時間帯・数、勤務必須曜日などが事業所の希望とすり合わず、面接前にお断りをしているケースが非常に多く見られます。

 

 本当であるならば、

  • 1.現在、勤務中の従業員のシフト変更も含めて検討する。
  • 2.将来的な生活サイクルの変更も加味して検討する。

などの検討を行うことができれば、応募の時点で不採用とすることは減り、採用数増加の可能性が高まります。また、より柔軟な働き方を前提とした店舗オペレーションに見直すことができれば、更に採用の機会が大きく高まるだけでなく、生産性まで改善する可能性もあるわけです。

 

≪課題は各社それぞれ≫

 

 今回は面接設定にフォーカスしましたが、実際の課題は各社それぞれです。そのため、正確なデータの集約を行うことが重要になり、かつ定期的に測定することで、その会社にとっての本当の問題を可視化し、問題解決のための仮説を立て、KPIを設定して、状況を計測し続けながら対策を講じ、結果をチェックする地道なPDCAサイクルを回し続けることが採用においては最も重要なであるということを、今回の事例からもご理解いただけたかと思います。

 

 次回は、各社の努力でまだまだ改善が可能な母集団形成の施策について説明いたします。

 

株式会社ベクトル
■創 立 2003年6月
■E-mail info@vector-up.com
■URL http://www.vector-up.com/

谷 智史(たに さとし)
採用支援事業部 執行役員

 大手ゲーム会社で、人事(採用・教育)を担当後、2011年よりベクトルに転職、スーパー・飲食・ドラッグストア・アパレル等、多くの企業の採用を支援。

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