バロー(Valor)
関西出店が成長戦略の要
売上高1000億円規模へ
バローホールディングスは東海・北陸・関西・甲信越で食品スーパー(SM)、ドラッグストア(DgS)、ホームセンター(HC)など複数業態を展開する。店舗数はSM325店舗、DgS535店舗、HC165店舗など、グループで1449店舗だ(2025年3月末)。
バローホールディングスは、1958年主婦の店(岐阜県恵那市)設立に始まる。70年主婦の店バローに社名変更し、74年バローに社名変更した。84年にドラッグストア事業、90年にホームセンター事業に乗り出した。2015年に純粋持ち株会社体制に移行しバローホールディングスに商号変更した。
25年3月期、SM事業では11店舗を新設し、3店舗を閉鎖した。中核会社のバローは関西圏へのドミナント強化に向けて3店舗を新設し、18店舗を改装した。また、都市型生鮮SMの八百鮮とヤマタはそれぞれ3店舗、2店舗を出店し、生鮮品に強みを持つタチヤは2店舗を出店した。バローは競合店との差別化を図り、鮮魚で「頭から尻尾まで見える魚屋」をめざして対面販売を強化し、「魚屋の鮨」や本マグロの販売などに注力した。
同社は25年3月期に開始した「バローグループ新中期3ヵ年経営計画」で、30年3月期の営業収益1兆円企業に向けた構造改革と成長へのアプローチとして、「成長戦略」「収益戦略」「持続性戦略」「差別化戦略」の4つの戦略を掲げる。
成長戦略としては、SM事業では生鮮品を強化するデスティネーション・ストア戦略を深化させる出店を推進し、DgS事業ではトーホーストアから譲り受けたSM7店舗をDgSに転換した。26年3月期の関西圏売上高500億円達成のメドが立ったことを踏まえ、成長戦略の要となる関西圏の売上高を1000億円規模へと拡大する考えだ。
収益戦略では、流通機能強化に向けた子会社の再編・統合や成長戦略を後押しするためのインフラ構築に取り組んだ。24年10月に稼働した名古屋みなとドライ物流センターは、SM事業およびDgS事業の出店増に対応し、同時期に稼働した枚方物流センターは拡大する関西圏の物流機能強化を目的とする。
代表取締役会長兼CEO : 田代 正美
| 売上高 | 売上高 総利益率 | 売上高 営業利益率 | 売上高 販管費率 | 売上高 経常利益率 | 売上高 当期純利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 807,795百万円 | 25.9% | 2.8% | 26.1% | 3.1% | 1.4% |
決算期:2024年3月 / 連結







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