バローHD、3月期決算はSM事業が増収増益

バローホールディングス(岐阜県)が5月13日に発表した2025年3月期決算(連結2024年4月1日~2025年3月31日)は、営業収益が前期比5.8%増の8,544億円、営業利益が1.5%増の231億円、経常利益が2.2%増の261億円、純利益は14.3%増の136億円となり、前期に続き増収増益を達成した。
連結財政状態は、総資産が152億6,100万円増の4,600億6,800万円、純資産が87億1,500万円増の1,880億4,300万円、自己資本比率は0.3ポイント上昇して37.2%となった。
2024年度は、スーパーマーケット(SM)事業では、生鮮品を強化するデスティネーション・ストア戦略をさらに深化させる出店を推進。ドラッグストア事業では、トーホーストアから譲り受けたSM7店舗をドラッグストアに転換するなど、積極的な新規出店や店舗改装に取り組んだ。2つの事業の展開により、2025年度中の関西圏での売上高500億円達成に目途がついたことで、今後は1,000億円規模に向けて拡大を加速させていく。
収益については、流通機能強化のための子会社の再編・統合、成長戦略を後押しするためのインフラ構築に取り組んだ。2024年10月に稼働した名古屋みなとドライ物流センターは、SM事業とドラッグストア事業の新規出店増に対応し、同時期に稼働した枚方物流センターは、拡大する関西圏の物流機能を強化することを目的にした。
SM事業の営業収益は6.4%増の4,833億5,700万円、営業利益は4.6%増の194億6,900万円。既存店売上高が4.1%増で推移したことで堅調な伸びをもたらした。また、専門店の「デリカキッチン」、「にぎりたて」やカレーパンの「ガラムとマサラ」などの売上も拡大し、人件費、集配送費や水道光熱費は増加したものの、売上総利益の増加で吸収し、増収増益を達成した。
一方、ドラッグストア事業の営業収益は3.8%増の1,773億4,400万円、営業利益は26.2%減の40億1,700万円。ホームセンター事業の営業収益は2.8%増の1,274億2,200万円、営業利益は7.3%減の35億6,400万円。ペットショップ事業の営業収益は6.1%増の304億9,000万円、営業利益は20.8%減の10億5,800万円となり、3事業とも増収を果たしたが、営業減益を余儀なくされた。
2026年3月期の連結業績については、営業収益で5.6%増の9,020億円、営業利益で8.7%増の252億円、経常利益で7.0%増の280億円を計画した。