スーパーとの使い分け実態調査。衝撃!併用者では、食のメーンの買い場はドラッグストアに

解説:山室 直経 (mitorizDMB本部 本部長)
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生鮮を含む食品の販売強化を進めるドラッグストア。実際に消費者の利用実態や、評価はどのようなものか。また、同じく生鮮、食品を扱う食品スーパー(SM)にはどのような影響が出ているのか。消費者調査によって明らかにする。

併用者の中ではDgSが主な食品購入チャネルに

 mitoriz(ミトリズ:東京都/木名瀬博社長)は、全国100万人以上のアクティブユーザーからレシート画像とアンケート回答を収集する購買証明付き購買理由データベース「マルチプルID-POS購買理由データPointof Buy(ポイント・オブ・バイ:以下、POB)」を保有し、消費者の購買行動やその背景などを分析している。

 今回は、富山県、石川県、福井県に在住するPOBの会員182人にアンケートを実施した(内訳は調査概要を参照)。

買い物 イメージ
生鮮を含む食品の販売強化を進めるドラッグストア。実際に消費者の利用実態や、評価はどのようなものか。(i-stock/Hakase_)

 はじめに、食品の購入における食品スーパー(SM)とドラッグストア(DgS)の利用状況について聞くと(図表❶)、SM、DgSしか利用していない人はそれぞれ、34.1%、3.3%でやはりSMが大きく上回っている。しかし、最多回答は「半々で利用」で、41.8%だった。また、「メーンはSM、必要なときにDgSを利用」が8.2%、「メーンはDgS、必要なときにSMを利用」が11.0%で、これらを合わせたSMとDgSを併用する人は61.0%を占めた。すなわち併用利用者の中で見ると、DgSの利用が優勢という結果が出た。これは食品購入にDgSを併用利用するようになると、DgSのほうが主なチャネルになる人が多いことを示唆しているとも考えられそうだ。

図表❶ふだんの食品購入におけるSMとDgSの使い分け状況

 POBモニターのコメントでは「SMでは生鮮食品、DgSではその他の食品を買う」「DgSでは菓子、冷凍食品、カップ麺などを中心に購入する」など、カテゴリーに応じて業態を使い分ける傾向や、「価格を比べて安いほうで買う」「DgSのほうが安いとわかっている商品はDgSで買う」のように価格を比較して買い分ける傾向がみられる。

クスリのアオキは徐々に生鮮が来店動機に

 続いて、DgSのうち「クスリのアオキ」「ウエルシア」「スギ薬局」「ゲンキー」のいずれかをメーンで利用する137人と、SMのうち「大阪屋ショップ」「アルビス」「イオン(マックスバリュ)」「バロー」のいずれかをメーンで利用する118人を対象とし、DgSとSMとの利用動向を比較した。

 まず、

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解説

山室 直経 / mitoriz DMB本部 本部長

山室直経(やまむろ・なおつね)

神奈川大学経営工学科卒業。パソコンメーカーを経て、米リサーチ会社にてコンサルティング業務を学ぶ。その後、大手家電量販店子会社のパソコンメーカーで経営企画室に従事。計数管理とERP導入による業務改善などのプロジェクトを経験した後、2012年3月ソフトブレーン・フィールド入社、消費者購買データ事業の新規立ち上げを行う。

現在はデータを軸とした事業開発と当社の基幹システムのDX戦略を担う

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