外販ビジネスも拡大!無人AI決済店舗TOUCH TO GOのコロナ禍以降

2020/10/13 05:50
ダイヤモンド・チェーンストア編集部

今年3月、東京都港区の「高輪ゲートウェイ」駅改札内にAI無人決済店舗「TOUCH TO GO」がオープンした。開業直後に新型コロナウイルス(以下、コロナ)感染拡大に伴う緊急事態宣言が発出されるなど大荒れの船出となったが、コロナ禍での新たな需要に対応したフォーマットとして注目を浴びることになった。今後は外販ビジネスにも力を入れる構えで、さらなる成長を果たそうとしている。

無人店舗でもコロナ禍で売れ筋に変化

TOUCH TO GOの阿久津智紀社長
TOUCH TO GOの阿久津智紀社長

 2020年3月23日、JR山手線・京浜東北線の新駅「高輪ゲートウェイ」駅改札内に開業したTOUCH TO GO。運営するのは、JR東日本グループのオープンイノベーション拠点であるJR東日本スタートアップ(東京都/柴田裕社長)と、

 AIを活用したイノベーション事業を展開するIT企業のサインポスト(東京都/蒲原寧社長)の2社が設立した合弁企業TOUCH TO GO(東京都/阿久津智紀社長:以下社名・店名ともにTTG)だ。AI無人決済店舗を標榜するが、店舗の仕組みをわかりやすくいえば「ウォークスルー型の完全キャッシュレス店舗」である。お客は店内に入って商品を手に取り、決済端末が置かれたレジゾーンで精算。決済にはJR東日本の「Suica」など交通系ICカードに対応し、現金は利用できない。一方、店側はお客や商品の動きをカメラや重量センサーなどでとらえて分析。どの商品を手に取ったかを把握しているため、お客は精算時に商品スキャンを行う必要はない。

 店舗面積は一般的なコンビニエンスストアよりもやや小さい約60坪。弁当・総菜、菓子、飲料、雑貨など常時約600アイテムを揃える。バックヤードには1人のスタッフが常駐し、品出しや発注・在庫管理、アルコール類販売時の年齢確認などを行う。

 こうした最先端のフォーマットがメディアで大きく報じられたほか、新駅が観光名所化していたことも手伝って、TTGはオープン直後から連日多くの人でにぎわった。1日の売上目標は当初30万~40万円程度に設定していたのに対し、オープン初日は120万円超、その後の1週間も平均して1日80万円程度の売上をあげた。

 しかし、次第にコロナの感染拡大が深刻化。東京都からの外出自粛要請に応え、TTGでも3月28~29日、4月4~5日を臨時休業、その後5月末までは土曜日曜の休業を決定した。外出する人々が減ったことから当然売上にも一定の影響があり、一時期は1日の売上が15万円程度にまで落ち込んだという。

 それと同時に、利用動向や売れる商品も変化した。TTGの阿久津社長は「夕方以降の時間帯の来店が減った一方、商品面では家飲み需要からか酒類の売上が伸びた」と説明する。このほか、比較的単価の低い商品がよく動いたことから、価格帯の見直しも実施。このような利用動向の変化を踏まえ、現在は1カ月間で売場に並ぶ商品のうち約2割を入れ替えるなど、顧客のニーズに合わせた品揃えを追求。6月以降は売上も回復基調にあり、日商は20万~30万円で推移しているという。

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