コロナでも店数増やした沖縄「やっぱりステーキ」 ネパール、豪出店の意外な理由とは

本田路晴
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ネパール出店のねらいは、将来の人材確保

ネパールのチトワンに7月14日オープンした海外1号店(ネパール、チトワンにて、株式会社ディーズプランニング提供)
ネパールのチトワンに7月14日オープンした海外1号店(ネパール、チトワンにて、株式会社ディーズプランニング提供)

 従業員の給与は時間給でなく、分単位で支払う。年3回の賞与もある。それでも、他の飲食店の例に漏れず、「やっぱりステーキ」も人材確保に苦労する。海外進出第一号店にネパールを選んだ真のねらいは人材確保だ。

 正社員、アルバイトを含め、約500人が「やっぱりステーキ」で働くが、一割強に当たる約60人が外国人でネパール人が中核をなす。

 義元社長の「(ネパール人従業員が外国人人材の中核であるため、その)源流の地で人材を確保したい」との思いからネパールの首都カトマンズから車で5時間かかるチトワンへの出店を決めたという。

 2019年4月から新設された、外国人材受け入れのための在留資格「特定技能」は外食業も対象となる。特定技能の資格を持っていれば、アルバイトではなくフルタイムで雇用され、最低でも日本に5年は滞在できる。

 「ネパールの店である一定期間働いてもらった後、特定技能の資格で日本に来てもらう。日本に来てくれたら社宅に入ってもらう。そうすれば彼らを囲い込みできるし、彼らにとっても僕らにとっても良い」(義元社長)。

牛ではなく山羊をロゴマークにしたネパール店ロゴ、株式会社ディーズプランニング提供
牛ではなく山羊をロゴマークにしたネパール店ロゴ、株式会社ディーズプランニング提供

 このネパール店は、人口の約8割が牛を食べることを禁じるヒンドゥー教であることに配慮して、ロゴマークも山羊にした。メニューも山羊肉や鶏肉を使ったものだ。

 一方で、8月10日にオーストラリアのシドニーに2号店をオープンしたのは、肉の仕入れの情報をより早く得るためだ。「生の情報を一刻も早く取って、肉の物流、商法のあり方を変えたい」と義元さんは意気込む。

 このシドニー店、ユニークなのは地元のオージー牛を使ったメニューも提供するが、欧米で増えつつあるヴィーガン(完全菜食主義者)に配慮して、植物性原料のハンバーグも提供する。あくまで地元密着型の店舗を目指す。

 ディーズプラニングのグループ年間売上の大部分を「やっぱりステーキ」が占める。

 年内にも日本国内の店舗数は100の大台に乗るが、創業から9期目を迎える中、義元社長は「海外に目を向ける。外貨を稼いで日本に持ってくる方が価値はある」とさらなる海外進出に意欲を示す。「台湾、フィリピン、香港、シンガポール、タイ、マレーシア、ベトナムにカナダ、ニュージーランド」と、将来進出したい国々の名前を次々に挙げた。海外で活躍したいという日本人も少なくないようでオーストラリア進出にあたり3人の募集をかけたところ、約200人の応募があったという。

 今後、「やっぱりステーキ」を海外で見かける機会が増えそうだ。

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