ファンケル代表取締役社長 島田 和幸
無添加化粧品、健康食品を軸に小売業と連携し売上拡大をめざす

聞き手=下田健司 構成=室作幸江
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──小売業との連携を深めるために、どんなことに取り組んでいますか。

島田 4月の体制変更にあわせて、DgS、CVS、GMS、SMなど業態別に営業部を設置しました。それまでは化粧品営業部と健康食品営業部がそれぞれ独立して存在していたため、1つの得意先に対して2人の営業担当がいたのですが、一本化することで1人の営業担当が化粧品も健康食品も担当するようにしました。これにより営業の効率化を図ります。

 また、小売業向けの商品に進化型パッケージを導入しました。というのも、小売店舗では通販や直営店舗のように「説明してから販売する」ことがなかなか難しいのが実情です。そこで、「これは何をしてくれる商品なのか」をわかりやすく伝えるパッケージデザインに一新したのです。

 さらに、小売業各社の販促やプロモーションにも積極的に協力させていただいています。チェーンごとの企画商品や限定商品なども手がける一方、「ラウンダー」と呼ばれるスタッフを派遣し、売場づくりをサポートしています。社内でも小売業各社へのアプローチに積極的に取り組もうという気運が高まっており、今年はフットワークよく、スピード感をもって推進していきたいと考えています。

美と健康に着目したファンケル独自の価値

──化粧品でも健康食品でも、新商品を続々と開発しています。

ファンケルの研究開発機能の中枢を担う「総合研究所」
ファンケルの研究開発機能の中枢を担う「総合研究所」は昨年、第二研究所を増設したほか、研究員も増員した
無添加技術を駆使した化粧品の主力工場「ファンケル美建千葉工場」も昨年、サプリメントの製造ラインを増設した
無添加技術を駆使した化粧品の主力工場「ファンケル美建千葉工場」も昨年、サプリメントの製造ラインを増設した

島田 ものづくりを行うメーカーとして、競合他社との差別化ポイントは研究開発力にあると考えています。昨年、東戸塚にある総合研究所の隣に第二研究所を増設し、研究員を増員しました。

 無添加化粧品は当社独自の価値であり、他社には真似のできないものであると自負しています。しかしながら、サプリメントの差別化はなかなか難しいものです。そこで当社は、「体内効率」を第一に考えてつくることで、他社にはない価値を提供しています。

 どんなに体に必要な成分であっても、体内で吸収できる量には限りがあります。逆に、摂りすぎると、かえって体に悪い場合もあります。また、どこで吸収されるかによって、効果の程度が変わってくることもあります。体に最適な量で、その効果が長く持続し、効率よく吸収できる「体内効率設計」こそ、ファンケルのサプリメントならではの価値といえます。

──「美と健康」への意識が高まるなか、今後どのような事業展開を考えていますか。

島田 化粧品事業については、60代以上のマチュア世代向け化粧品「ビューティブーケ」の本格展開をはじめ、若年層の獲得に向けた新ブランドの開発など、新マーケットの開拓に力を入れます。

 健康食品事業については、50~60代の獲得をめざします。というのも、この世代は健康意識が高いうえ、いったん「これ!」と決めると、継続して購入する傾向にあるからです。ファンづくりに成功すれば、クロスセルも可能になります。また、人気商品のシリーズ化にも着手します。今年3月には目のサプリメントである「えんきん」シリーズから目の疲労感を緩和する機能性表示食品「スマホえんきん」を新発売し、6月には食事の糖と脂肪の吸収を抑える「カロリミット」シリーズから「大人のカロリミット」を機能性表示食品としてリニューアルしました。いずれもターゲット層が異なることから、新たなファン獲得になるとみています。

 新体制がスタートした17年度は大きな変革を遂げる年にしたいと思っています。そのためにも、小売業各社とはこれまで以上に連携を図り、さらなる売上拡大をめざしていきたいと考えています。

スマホえんきん
今年3月、目のサプリメントである「えんきん」シリーズから目の疲労感を緩和する機能性表示食品「スマホえんきん」を新発売した
大人のカロリミット
今年6月、食事の糖と脂肪の吸収を抑える「カロリミット」シリーズから「大人のカロリミット」を機能性表示食品としてリニューアルした
ファンケル
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