残るは看板だけ……大阪・茨木、あの有名チェーンの創業地を訪ねる

2024/01/05 05:59
森本 守人 (サテライトスコープ代表)
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ビルは建て替え?行くなら今

 創業店を見た後、急になか卯で食事をしたくなった。「茨木市」駅周辺に店があれば、とスマホで検索すると少し遠い場所にしかないと判明。諦めて後日、私の事務所がある京都の店で食べることにした。

 日を改め、訪れたのは京都市下京区の「なか卯 烏丸高辻店」。ビジネス街の一角にあり、スーツ姿の利用客も多い店だ。

後日、訪れた京都市下京区の「なか卯 烏丸高辻店」
現在のなか卯の文字。どことなく創業店で見た字体と似ていると思うのは私だけか

 入口すぐに置かれた券売機の前に立ち、何を食べるか検討する。散々、悩んだ末、「親子丼(並、450円)」、そして「はいからうどん(小、250円)」に決めた。ここは基本を押さえるべきだろう。近くのテーブルに座り、店員にチケットを手渡した。

 約1分半が経過、料理が届いた。タイミングがよかったのだろう、予想より早かった。

備え付けの「京風山椒」を少々、安定のおいしさである

 親子丼には、備え付けの「京風山椒」を少々、さっそく食べた。久しぶりだったが、安定のおいしさである。一方のうどん、こちらには一味をかけていただく。もちろん最高だ。

 なお、このうどん、同社サイトによれば「京風うどん」なのだという。大阪で創業しながら、京風というのはなぜなのか。創業者は京都出身なのだろうか。それとも、京風と銘打った方が、“だし” へのこだわりが伝わると考えたのかもしれない。

創業は大阪だが、うどんは京風というのはなぜなのだろうか

 いろいろ想像を巡らしながら、食べ進め、そして完食。あぁ、おいしかった。ごちそうさまでした。

 なお今回、なか卯創業店の看板が残る風景は、ぜひ写真に収めておきたかった。というのも、駅前周辺エリアは再開発の計画があり、ビルの建て替えも検討されていると知ったからである。現時点でいつ実現するのかは不明だ。

 しかし老朽化の進む現状からすれば、興味のある方は早めに見ておいた方がいいかもしれない。

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記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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