どんな苦境でも打開策を打ち出すのが経営者

2009/10/21 00:00
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 東京都23区内に住む74才と33才の女性2人――。

 

 これまでホームセンターを見たことも使ったこともない2人を別々にあるホームセンターの店舗に案内した。

 

 買い上げ額は、3000円と8500円。2人は、「こんなに安くて楽しい買い物は久しくしたことがない」と感想を漏らし、大満足のうちに家路についた。

 

 景気低迷や天候不順のせいで客数が伸びないと嘆く企業は多い。けれども、笑み一杯でカートに商品を入れる2人を見ていると、ちゃんと打ち手を施しているのかと首をひねってしまう。

 

 このところの動きでは、食品小売業に比べて非食品小売業の不調ぶりが顕著だが、生活関連商材の需要は確実に存在する。客数が伸びないのならば、ホームセンターがほとんどない東京23区内のような“不毛地帯”からバスをチャーターして、自店に客を招き入れることも一策のはずだ。

 

 実際にファクトリーアウトレットにはツアーバスが出ている。

 

 ハナから赤字にしかならないと決めつけてしまえばそれまでだが、採算ベースに乗せる方法も案外あるかも知れない。

 

 もちろん、それは、1シーズン限りの付け焼き刃に終わるかも知れない。

 

 しかしながら、経営者はどんな危機的状況に置かれたとしても打開策を打ち出さねばいけない。

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