『日本のコピー ベスト500』選出される

2011/09/03 05:06
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 この9月1日、宣伝会議(東京都/小端進社長)は、『日本のコピー ベスト500』(2000円+税)を発刊した。日本を代表するコピーライター、CMプランナー、クリエイティブディレクター10人が日本のコピーベスト500を選んだ。

 

 同書では、票が拮抗した33点の中からベスト10を決定しているので以下に記したい(順番に順位、コピー、制作年、対象、コピーライター)。

 

 第1位 おいしい生活   1983年 西武百貨店 糸井重里

 

 第2位 想像力と数百円  1984年 新潮文庫  糸井重里

 

 第3位 おしりだって、洗ってほしい。 1982年 TOTOウォシュレット 仲畑貴志

 

 第4位 男は黙ってサッポロビール  1970年 サッポロビール 秋山晶

 

 第5位 モーレツからビューティフルへ 1970年 富士ゼロックス 藤岡和賀夫

 

 第6位 触ってごらん、ウールだよ。 1975年 国際羊毛事務局 西村佳也

 

 第7位 好きだから、あげる。 1980年 丸井 仲畑貴志

 

 第8位 なにも足さない。なにも引かない。 1990年 サントリー山崎 西村佳也

 

 第9位 恋は、遠い日の花火ではない。  1994年 サントリーオールド 小野田隆雄

 

 第10位 すこし愛して、なが~く愛して。 1983年  サントリーレッド 村山孝文

 

 製品のキャッチコピーは90年代後半も2000年に入ってからもついていたはずだが、トップ10を占めたのは70年代から90年代前半にかけてつくられたものばかりだ。

 

 撰者の趣向ということもあるかもしれないが、90年代以降のコピーライティングの凋落ぶりが分かる。

 

 しかもいまはインターネットの時代。百聞は一見に如かずであり、パソコンで商品名を叩けば、画像や細かなスペックを確認することができ、言葉によるイメージで商品を売る時代ではなくなってしまったのかもしれない。

 

 そして、この傾向にはもはや歯止めはかからないことだろう。

 

 でも、振り返ってみると、コピー全盛の時代はほのぼのとしていてよかったよなあ。

 どのコピーも俳句の傑作のようだ。

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