“ミスター・リリーフ”のあっけない最期

2010/04/03 00:00
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 国会での“代返”で議員辞職に追い込まれた若林正俊元参議院議員についてである。

 

 若林元議員の名前が一気に全国区になったのは、2007年5月28日から6月1日まで、松岡利勝農林水産大臣の自殺後に農水大臣臨時代理を務めた時からだ。8月1日には、正式な後任者で“バンソウコウ”で有名になった赤城徳彦農林水産大臣の辞任後、農林水産大臣を兼任。内閣改造後、自身の後任に当たる遠藤武彦農林水産大臣の金銭問題発覚による辞任にともない、9月4日に再々登板。3か月余りで3度農林水産大臣に就任したことで“ミスター・リリーフ”のクリーンなイメージが定着した。

 

 その後、若林元議員にも、金銭問題疑惑が浮上し、クリーンではなかったことが判明するが、国会議員が品行方正に過ごすことがどれだけ難しいのかを身をもって教えてくれる役割を果たした。

 

 今年の参議院改選時には立候補しないことを表明。あと引退まで3カ月という若林元議員がなぜ、“代返”するに至ったのかを知る由もないが、政党を問わずに有権者の政治家不信は募っていくばかりだ。

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