アジェントリクス CEO ウェリントン・マシャド
2005年、WWREとGNXの合併で誕生したアジェントリクス ヨーロッパ流のPB開発をアジアへ!

2011/04/26 00:00
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 このサービスは、たとえば小売業が新しいPBを開発し、商品を市場に投入した後の商品流通を把握するために活用されています。どのくらい在庫があり、その在庫の所有権は今どこにあるのか。さらにはその商品が売れたのか、売れていないのかということも含めて全体のプロセスを管理しています。

 

──商品はどういうかたちで管理されているのでしょうか。

 

マシャド 単品から始まり、店舗、ディストリビューションセンター、統括ディストリビューションセンター…というように各レベルで管理しています。取引先企業は個店レベルで単品の販売動向を管理したいというニーズを持っているからです。

 

 たとえば、ブラジル国内2000カ所で商品を販売しているグローバルの食品メーカーは、個店レベルでの単品の販売動向を毎日把握しています。

 

 このシステムは、ハブ(本店)&スポーク(支店)で、スポークまで全部含めれば数万社に利用されていますが、ハブは100社程度です。現在はハブをアジアにもつくっていこうと取り組んでいます。

 

──4つめの「企業間データ統合ソリューション(以下、ICC)」は、EDI(電子データ交換)がベースにあります。どのような機能がありますか。

 

マシャド ICCというサービスネームはインテグレーション、コミュニケーション、コラボレーションの略です。このビジネスモデルのコンセプトは「パイプ」です。小売業と取引先をつなぐ「パイプ」となることを意味しています。

 

 サービスのベースはEDIで、売買の情報をやり取りしています。もうひとつは会計情報で、請求書や契約書を含めたファイナンスの情報を共有します。3つめは物流の情報共有に役立てています。

 

 このサービスはカスタマイズしてお客さまのシステムに組み込み、お客さまに活用されています。実際に利用している企業数は8万社ほどです。

ヨーロッパのノウハウをアジアへ

──今、大きく4つのサービスを提供していますが、次の段階ではどのようなサービス展開をお考えですか?

 

マシャド この10年間、アジェントリクスは合併などにより体制が変化し続けてきました。そのタイミングで新しいソリューションが増えていいます。

 

 SCSやICCは、当社に株式参加したネオグリッド社(ブラジル)が提供していたサービスです。PLMも、英国の大手小売業にソフトウェアを提供していた企業を買収したものです。こうしてグローバル小売業が望むもの、彼らにとってこれから必要なものを事前に察知しながら揃えてきたということです。

 

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