米アマゾン、会員制医療サービスの「ワンメディカル」を買収、39億ドルで

ダイヤモンド・リテイルメディア デジタル推進室
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「アマゾン」と「ワンメディカル」のロゴ
アマゾンでは自社でも医療サービス事業を立ち上げており、買収によって事業基盤を強化する

 米アマゾン(Amazon.com)は7月21日、全米で会員制医療サービス「ワンメディカル」を展開するワンライフ・ヘルスケア(1Life Healthcare、カリフォルニア州サンフランシスコ)を買収することで最終合意したと発表した。

 ワンメディカルは、総合診療専門医(家庭医)によるプライマリーケア(初期診療)を提供する会員制サービスで、年会費を負担する会員は全米125カ所を超えるクリニックで対面での診療が受けられるほか、24時間体制のオンライン診療や訪問診療を受けることもできる。

 アマゾンは、米ナスダック市場に上場するワンライフ社の株式を1株当たり現金18ドルで買収する。ワンライフ社の負債を含む買収総額は、約39億ドル(約5300億円)となる見通し。ワンライフ社の株主と当局の承認を経て、買収手続きが完了する。同社の2021年12月期の営業収入は6億2331万ドル、営業損益は2億4348万ドルの赤字、純損益は2億5464万ドルの赤字だった。

 アマゾンはコロナ禍で従業員向けの診療サービスを米国で始めたほか、2022年に入ってオンライン診療と訪問診療を組み合わせたプライマリーケア事業「アマゾンケア」を立ち上げた。ワンライフ社を傘下に収めることで、プライマリーケア事業を強化する。アマゾンによる買収後も、アミール・ダン・ルービン最高経営責任者(CEO)がワンライフ社の指揮を執る。

 米国では救急搬送された場合などを除き、病気の際には家庭医の初期診療を受ける。受診には予約が必要だが、発熱などの症状があっても受診まで数日待たされることもある。ワンメディカルの会員は、最短で当日の予約が可能。患者一人ひとりの受診歴がデータベース化されており、ワンライフ社が展開する診療所であれば受診先を自由に選べる。

 会員は自分の受診歴や薬の処方歴、検診データなどをオンラインで確認することが可能で、普段服用している薬の処方箋をオンラインで申請することもできる。

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