素材、派生品、開発力…成城石井の「スイーツ」は、なぜ若い女性を虜にするのか?
成城石井のなかでも、今とくに若い世代の女性の注目を集めているのがスイーツだ。セントラルキッチンに在籍する職人たちの手により、まるで専門店のような商品が開発されている。成城石井のスイーツが支持されるポイントは何か。実際の品質の高さはいかほどなのか。スイーツジャーナリストの平岩理緒氏が分析する。
シンプルな容器で商品を際立たせる
今回は成城石井のチルドデザートに絞って調査した。まず品揃えでは、洋菓子が中心となっているのが特徴だ。季節によって多少変わるだろうが、基本的に餡や白玉などが入った和風デザートはメーカー製の数品のみで、近年コンビニエンスストア(CVS)が和菓子にも力を入れているのとは様相が異なる。
容器は透明、または透明な蓋を採用しているものが大部分で、そのシンプルさからより中身が際立つ。
メニューについては、「バスクチーズケーキ」をはじめ流行を取り入れたものもあるが、主体は「チーズケーキ」「ロールケーキ」「モンブラン」「ティラミス」などの定番品かそのアレンジ品だ。トレンド重視のCVSよりもロングセラー品の存在感が高い。
特筆したいのが原材料だ。成城石井の仕入れの機能を生かした、海外産のナッツ類やチーズ、チョコレートのほか、メロンや柑橘など国産のフレッシュフルーツなどが使用されている。また、2019年にブームとなった「ルビーチョコレート」をはじめ、「白トリュフオイル」「イタリア産マロン」「北海道産えびすかぼちゃ」など、話題性や特徴のある高品質な素材を謳う商品も多い。さらに「北海道産純生クリーム47%」「カカオ分72%のクーベルチュール」など、専門店に匹敵する素材も採用されている。そのほか、総菜類同様にスイーツでも「香料・着色料不使用」「保存料不使用」と、添加物を控えて安心・安全を訴求している。このため子供のいるファミリー世帯も商品を手にとりやすいだろう。
海外の珍しいスイーツも
日本人が好むヒット商品に




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