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第14回

2011年10月12日

欧州ハードディスカウンターのべからず集

矢矧 晴彦

 先日ある会合で、日本のディスカウントチェーンの幹部と話す機会を頂戴した。ディスカウント業態を営む上で大切なことについて、いくつかお話を伺った。興味深いポイントがいくつかあり勉強になったが、一方で自分の知る欧州のハードディスカウンターの考え方との違いが気になった。

 

 残念ながらその方から伺ったお話をこの場で公にする許可は頂いていない。

 

 今回は、欧州のハードディスカウンターのべからず集について、書いてみたい。

 

ハードディスカウント業態とは?

 

 

 ハードディスカウンターとは、ドイツで第二次世界大戦後に生まれた業態である。通常のディスカウントチェーンよりも更にディスカウントした価格で商品を販売しているため、「ハード」が付いたディスカウンターと呼ばれている。アルディーがその元祖である。

 

 日本で言えばボックスストアの様な業態である。

 

 ドイツの例ではなくて申し訳ないが、イギリスではテスコで1.89英ポンドでコカ・コーラ2Lが売っていた際に、Aldiでは0.29英ポンドでPBコーラが販売されていた。味やパッケージの品質はそれなりだが、価格はNBの15.9%!である。

 

 この圧倒的な価格差を武器に1,000㎡程度の店舗に段ボールを積み上げたパレットを並べ販売する。通常レジは2~4台。取り扱いSKUは1,000程度で、野菜、果物、肉類などの生鮮食品、ドライ食品、清涼飲料、アルコール飲料、菓子、H&BCまでを取り扱う。価格は完全なEDLP。商品のPB比率はチェーンにより異なり、元祖アルディーはほぼ全ての商品がPBである。

 

 店舗スタッフは通常は2名体制で、この2名でレジ、品出し、清掃などの業務をこなす。徹底したローコストオペレーションで有名であり、例えばAldiでは取り扱いSKUが750程度だった最近までPOSレジを導入していなかった。750SKUならばスタッフが価格を記憶できるから、との理由である。

 

 元祖アルディー以外にもドイツではシュバルツ グループのリドル、エデカ、レーベ、フランスではカルフールが運営するエドなどが主なハードディスカウンターである。西ヨーロッパでは、グローサリー市場の13.5%の市場シェアを占めている(出典:Planet Retail)

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