デジタル販促とKVI設定で「若い世代」をつかむ!平和堂、販促DXの成果
平和堂は、年々低下する新聞購読率を背景に、折込チラシから効果検証が可能な会員カードやスマートフォン向けアプリを使った販売促進策を強めている。支持獲得をねらうのは30~40代で、独自分析したデータをもとに特定の頻度品を価格訴求するなど新たな手法を探っている。
チラシ費用を大幅に低減
近年、スマホやパソコンが普及し、デジタルデバイスを使った情報収集が一般的になってきた。これに伴い新聞購読率は年々低下。中でも若い世代の減少幅は顕著で、折込チラシを主力としてきた従来の販売促進策を見直す流通企業が増えている。
その中、平和堂ではここ数年、スマホ向けアプリや会員カードなどを通じた、効果検証できる新たな販促手法を強めている。
原資は、計画的に低減するチラシコスト。「コロナ禍では一時期、チラシを自粛したが、その後もチラシへの費用配分を以前の水準まで戻さず、デジタル販促の比率を高めている。直近の実績では、チラシにかかるコストは、コロナ禍以前の2019年度比で41%まで下がった」。こう明かすのは、平和堂営業企画統括 兼 営業企画部部長の黒川信一上席執行役員である。
現在、平和堂のカード会員数は約420万人。精算時、会員カード「HOPカード」の提示率は88%(売上高ベース)に上り、その半分近くは、お得情報が得られる「平和堂アプリ」を見て買い物に来ているという。
つまりスマホアプリはチラシの代替機能としてすでに活用されており、平和堂では新たな販促媒体へスムーズに移行しつつあることがわかる。
一方、新たな決済方法も充実させている。以前からある前払い式電子マネー「HOPマネー」に加え、22年2月からは新しいスマホ向けアプリ「HOPウォレット」を開始。精算時、バーコードを提示することでスマホでHOPマネーを使った決済ができるほか、クレジットカード(HOP-VISAカード)か銀行口座(滋賀銀行)を登録すれば家にいながらでも簡単にHOPマネーをチャージできる。
平和堂では今後、同アプリを使った販促も展開。平和堂のシェアが
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