ビオセボンが国内生産のオーガニック商品を増やしている“重大”な事情とは?
2021年12月17日、ビオセボン・ジャポン(東京都/岡田尚也社長)は、オーガニックスーパー「ビオセボン 日本橋髙島屋S.C.店(以下、髙島屋S.C.店)」(東京都中央区)をオープンした。コロナ禍で健康志向が高まり、オーガニックに関心を持つ人々が増えるなか、数々の魅力的な商品提案で新規顧客を獲得してきた同社。髙島屋S.C.店の店づくりと、人気商品や同社のMD(商品政策)を通じた最新のオーガニック事情についてレポートする。
オーガニックの日常化?青果・デイリーが好調
髙島屋S.C.店がオープンしたのは、東京メトロ銀座線・東西線「日本橋」駅直結、「日本橋髙島屋S.C.」新館地下1階。改札からわずか30秒で、髙島屋方面に足を向けると真っ先に目に入る立地で周辺の人通りも多い。利便性の面でもブランド認知の面でも価値を発揮しそうな店舗だ。売場面積は36.78坪。2422SKUを取り扱い、ビオセボンの標準的な品揃えを一とおり展開している。
主な利用客としては近隣のオフィスに勤務する人々や、駅至近の立地から「買物をして電車で帰る」お客を想定しているが、周辺地域に居住する人も重要ターゲットだ。半径500m圏内には1906人/1323世帯、1km圏内には2万3150人/1万4539世帯が暮らしている。決して人口密集地とはいえないが、場所柄共働きで世帯年収の高いパワーカップルが多く、価格よりも商品の価値や品質を重視する感度の高い層の割合が多い。こういった周辺環境は21年4月、同じ東京都中央区内の商業施設にオープンした「ビオセボン GINZASIX店(以下、GINZA SIX店)」と似ており、実際の店づくりにおいてもGINZA SIX店での学びを生かした部分があるという。
まず、ビオセボン全店で根強い人気を誇るオーガニック野菜(農産品)は175SKUの品揃えで、にんじん、玉ねぎ、ピーマンなどがセットになった「冬のグリル野菜セット」(1袋税込645円)など、オーガニック野菜にまだなじみの薄いお客にも手に取ってもらいやすいセット商品も複数並ぶ。青果は髙島屋S.C.店でも店頭に大きく陳列し、通行客の関心をキャッチできるようにした。
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