岡田尚也社長が語る ビオセボンが駅ナカに出店を始めた理由

2019/07/31 05:15
    大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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     イオン(千葉県)傘下で、オーガニック食品を中心に扱う食品スーパー「Bio c’ Bon(ビオセボン)」を展開するビオセボン・ジャポン(千葉県)。2019年3月よりスタートした、イオン岡田元也社長の長男である岡田尚也社長体制のもと積極出店を続けている。そんな同社が、新たに駅ナカでの出店をスタートした。そのねらいとはーー。

    7月26日、「明治神宮前」駅構内にオープンした「ビオセボン明治神宮前メトロピア店」
    7月26日、「明治神宮前」駅構内にオープンした「ビオセボン明治神宮前メトロピア店」

     

    13店舗中最小、売場面積26.6坪のエキナカビオセボン

     726日、ビオセボン・ジャポンは、東京メトロ千代田線・副都心線「明治神宮前」駅構内に「ビオセボン明治神宮前メトロピア店」(以下、明治神宮前メトロピア店)をオープンした。JR「原宿」駅や明治神宮側の改札を出てすぐの場所で、コーヒーチェーンやパン専門店が並ぶ商業ゾーンの一角に位置する。売場面積は26.6坪で、同社で最も小型の店だ。

     ビオセボン・ジャポンは1612月に、1号店の「麻布十番店」(東京都港区)をオープン。それ以降、駅チカの繁華街や、高層マンションの下層階、オフィス街などのさまざまな立地に、売場面積60160坪ほどの路面店を中心に出店してきた。そうしたなか 13店舗目となる今回の新店で、初めて駅ナカでの小型店の出店にチャレンジしている。

     

    人が集まる立地に オーガニックの需要あり

    店舗の特徴を説明する岡田尚也社長

     きっかけとなったのは、「東武池袋店」(東京都豊島区:18年11月開店)と「小田急藤沢店」(神奈川県藤沢市:19年3月開店)の出店だ。百貨店内に、これまでの店舗の半分ほどの売場面積約30坪の店を開業した。
     岡田社長は「小型であっても百貨店内のように人が集まる立地であれば、お客さまに利用いただけるという手応えを得た」と語る。そこで今回、1日10万人超という多くの乗降客がある「明治神宮前」駅であれば需要が見込めるとして、明治神宮前メトロピア店をオープンするに至ったという。
     岡田社長は「同駅は若い世代のほか、全国からの観光客、外国人観光客も集まる。同店の出店を機にさまざまな方にビオセボンを利用いただきたい」と意気込みを述べている。

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    記事執筆者

    大宮 弓絵 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

    1986年生まれ。福井県芦原温泉出身。同志社女子大学卒業後、東海地方のケーブルテレビ局でキャスターとして勤務。その後、『ダイヤモンド・チェーンストア』の編集記者に転身。最近の担当特集は、コンビニ、生協・食品EC、物流など。ウェビナーや業界イベントの司会、コーディネーターも務める。2022年より食品小売業界の優れたサステナビリティ施策を表彰する「サステナブル・リテイリング表彰」を立ち上げるなど、情報を通じて業界の活性化に貢献することをめざす。グロービス経営大学院 経営学修士

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