健康・機能性食品市場の動向は?顕著な動きのあった4つのカテゴリーを取り上げてレポート
新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、健康意識が一気に高まったことで、2020年は健康・機能性市場が大きく伸長した。しかし、コロナ特需から1年が経ち、落ち着きを取り戻している面も見受けられる。そこで今回は、顕著な動きのあった4つのカテゴリーを取り上げてレポートする。
乳酸菌関連商品
コロナ特需がおさまり微減傾向 乳酸菌飲料に明るい兆しも
「iMUSE」が大幅伸長を継続 「ラブレダブル」にも期待
コロナ禍で免疫機能アップへの関心が高まり、一躍注目された乳酸菌関連商品。2021年1月までは好調が続いたが、2月以降は一転。4月には88.2%にまで落ち込んだ。その後、少しずつ回復し、7月は97.3%にまで盛り返したが、これは猛暑による「カルピス」商品の売上アップが寄与したものだ。乳酸菌関連商品カテゴリーにおいてはコロナ禍の特需が過ぎ去り、日常が戻ったようだ。実際、20年10月は乳酸菌をキーワードにした新商品が次々と発売されて、その他カテゴリーの金額前年比は147%と大きく跳ねたが、その後は振るわない。
そうしたなか、明るい兆しを見せるのが乳酸菌飲料カテゴリーだ。その原動力となっているのがキリンビバレッジの「iMUSE(イミューズ)」ブランド。キリンの独自素材「プラズマ乳酸菌」を配合した、日本初*1の免疫機能の機能性表示食品として20年11月に発売して以来、大幅伸長を継続している。これを受けて、同社ではプラズマ乳酸菌を使った免疫機能の新たな機能性表示食品として「キリン 午後の紅茶ミルクティープラス」「同 生茶 ライフプラス免疫アシスト」を今秋投入した。
一方、植物性乳酸菌飲料の「ラブレ」シリーズを手がけるカゴメも、「腸内環境を改善する」と「肌の潤いを守るのを助ける」の2つの機能を表示した機能性表示食品「ラブレダブル」を今秋発売。今後さらなる拡大が期待できそうだ。