原価高騰の22年秋~冬、鮮魚部門の勝ち筋提案 ロングライフ、脱主力魚種、年末”前”商戦

解説:堀内 幹夫(エバーフレッシュ研究所)
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いよいよ年末商戦に向けた戦略を練るタイミングとなった。全面的な相場高はもはや一過性の出来事ではなく、今後も続いていくと考えられる。さらには消費者の「魚離れ」の傾向も変わらない。年末の書き入れ時を迎えるとはいえ、課題は山積みだ。

ロングライフ商品への積極的な対応を

 年末商戦の対策について触れる前に、まずは中長期的な視点で鮮魚MD(商品政策)をあらためて考察したい。

 コロナ禍で顕著になった消費傾向として「ロングライフ志向」が挙げられる。お客は好きな商品を「ストック」して、「好きなときに好きなぶんだけ食べられる」ことの利便性を重視するようになった。世界的に食品ロスが問題視されるなか、鮮魚部門でも「ストック型」の商品がさまざま登場している。

 たとえば、刺身といえば大根の「ツマ」を添えるのが当たり前だったが、昨今はツマをつけない「切り落とし」「タタキ」の動きがよい。ツマや大葉を使用しなければ消費期限を「D+1(製造日+1日)」で販売することができる。商品別の粗利高ランキングで見てもこうした商品は上位に入ることが多い。何より、D+1であるから客数の多い夕方~夜間の時間帯でも気にせずボリューム陳列ができ、結果として売上アップを見込めることが大きい。切り落とし・タタキは現状はまぐろが主軸だが、サーモンやたこなどにも伸びしろがあるだろう。

 もう1つ挙げておきたいのが

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