アマゾンがイギリスで、ビザカードの取り扱いを終了する理由と影響とは 背景にBNPLの拡大?
決済手段拡大でクレジット大手に圧力
米決済サービスのワールドペイによると、北米EC市場におけるクレジットカードの利用率は32%で、非現金取引で最大となっている。だが最近は、米ペイパル・ホールディングス傘下の送金サービス「ベンモ」や、「バイ・ナウ・ペイ・レーター(BNPL)」と呼ばれる後払い決済サービスの利用が増えている。20年のクレジットカードの利用率は、19年に比べて7%減少した。これに対しBNPLは78%増加。コロナ禍でクレジットカード利用の減少が加速した一方でBNPLは若年層を中心に急速に伸びている。
アマゾンは21年8月、大手BNPLの1社である米アファーム・ホールディングスと提携した。これにより米国の顧客はクレジットカードを使わずに分割払いが利用できるようになった。こうした代替決済手段を拡大することで、アマゾンは変化する顧客需要に対応するとともに、クレジット大手に圧力をかけている。
前述した通りアマゾンの英国でのビザカード取扱い終了日は22年1月19日。それまでに2社の交渉がどう進展するのか注目されている。