【特別編集版】総売上2年連続増加!日本の小売業1000社ランキング2024
もっとも落ち込んだ業態は
インバウンドに沸く百貨店!?
業態別の総売上高が最も落ち込んだのは、意外にも百貨店だ。インバウンドに沸き、単店としては国内首位の伊勢丹新宿店の24年3月期売上高は3758億円(14.7%増)に達し、2位の阪急うめだ本店は3140億円、20.3%増と都心の大型店は絶好調であるにもかかわらず、なぜ業態としての売上は減少したのか?
1000社以内にランクインしたのは前年から2社減の52社で、総売上高は対前年比1.6%減の2兆1192億円だった。確かに人流回復、インバウンド消費の活発化などにより、都市部で店舗展開する上位企業の業績は好調に推移したものの、地方を拠点とする中小百貨店は前年に続いて減収が目立ち、最終赤字となっている企業も少なくないからだ。「インバウンドに沸き、過去最高売上の百貨店」というイメージは、必ずしも百貨店業態全体を映し出しているわけではないのである。
このように小売業界を取り巻く環境は変化している。日本の小売業1000社ランキングをつぶさにみると、その変化の諸相ははっきり見えてくるだろう。
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