アルビスに学ぶ 規模拡大とローカルスーパーの強さを両立する方法

聞き手:阿部 幸治 (ダイヤモンド・チェーンストア編集長)
構成:西岡 克(フリーランスライター)
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ローカルスーパー1280

北陸を地盤に食品スーパー(SM)67店を展開するアルビス(富山県)は売上高1000億円が目前に迫り、近年は中京エリアでも出店を拡大するなどローカルチェーンの枠を超え、リージョナルチェーンに足を踏み入れつつある。ローカル企業のまま成長が止まるSMが多い中、アルビスはなぜリージョナルチェーンに飛躍することができたのか。同社の基本戦略と中長期的な計画について、池田和男社長に聞いた。

──ローカルチェーンからリージョナルチェーンへの脱皮を進めています。

池田和男
池田 和男(いけだ・かずお)
●1961年7月16日生まれ。85年3月、近畿大学商経学部卒業。85年4月、丸伸入社。2003年4月、アルビス執行役員就任。05年6月SM事業部長、06年4月ホールセール事業部長を経て、06年6月取締役就任。11年4月常務取締役、17年4月専務取締役。18年5月、代表取締役社長に就任(現任)

池田 当社は事業エリアを北陸に定めて歩んできたローカルチェーンです。当社の店舗網は北陸3県(富山、石川、福井)以外だと、まだ愛知県2店、岐阜県1店しかありません。リージョナルチェーンと言うよりは、その移行期にあると言ったほうが正しいかもしれません。

 元々、当社は「北陸スパー本部」という中小SMが共同仕入れをするボランタリーチェーン(VC)の本部を運営しており、加盟企業数十社に生鮮品や総菜、グロサリーを一括して供給していました。1992年にSM企業のチューリップと合併し、現社名に変更。94年に初めて富山県外の石川県に直営店を出店しました。後にバザールフーズや東京ストアーなど約10社を買収。地域に住む人の食が豊かになり幅が広がることを目的に、考え方が同じ地域SMと一緒になって地元の人にサービスを提供してきました。

 そうした背景もあって、当社はどれだけ商勢圏が広がっても、地域の食文化に合わせるローカルスーパーであり続けたいと考えています。

──2019年から中京地区にも出店しています。その背景について教えてください。

池田 当初は

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聞き手

阿部 幸治 / ダイヤモンド・チェーンストア編集長

マーケティング会社で商品リニューアルプランを担当後、現ダイヤモンド・リテイルメディア入社。2011年よりダイヤモンド・ホームセンター編集長。18年よりダイヤモンド・チェーンストア編集長(現任)。19年よりダイヤモンド・チェーンストアオンライン編集長を兼務。マーケティング、海外情報、業態別の戦略等に精通。座右の銘は「初めて見た小売店は、取材依頼する」。マサチューセッツ州立大学経営管理修士(MBA)。趣味はNBA鑑賞と筋トレ

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