ネットスーパー、生協宅配の利用割合が減少!?それでも生協が支持される理由は

山室 直経 (mitorizDMB本部 本部長)
Pocket

生協宅配大

異なる生協を使い分ける人も約3割新型コロナウイルス(コロナ)感染拡大下で宅配事業の利用を大きく伸ばした生協。しかし、その特需が落ち着きを見せる一方、競合の食品宅配サービスは積極攻勢に出ている。こうしたなかで2021年度、生協や食品宅配サービスの利用動向はいかに変化したのか。消費者調査によって、その実態を明らかにする。

調査概要●調査日:2022年9月8日~13日実施●形式:インターネット調査●対象者:レシート投稿サービス「レシートで貯める」と「レシート de Ponta」の会員に属する消費者モニター、回答者数=4890人(うち関東在住者2219人・45.4%、平均年齢51.4歳)

20代では21年度も継続して利用者が増加

 mitoriz(ミトリズ:東京都/木名瀬博社長)は、全国100万人以上のアクティブユーザーからレシート画像とアンケート回答を収集する購買証明付き購買理由データベース「マルチプルID-POS購買理由データPoint of Buy(ポイント・オブ・バイ)」を保有し、消費者の購買行動やその背景などを分析している。

 2022年9月8日~13日、ネットスーパー・食品宅配サービスの利用動向について、レシート投稿サービス「レシートで貯める」と「レシート de Ponta」の会員4890人にインターネットアンケート調査を実施した。回答者の平均年齢は51.4歳で、関東エリアの在住者が45.4%を占めている。

 直近1年間での食料品の購入先は「実店舗しか利用しない」が75.3%で最も多く、ネットスーパー・食品宅配サービスを利用している割合は24.7%であった(図表❶)。参考に昨年の生協特集の同様の調査では「実店舗しか利用しない」は70.4%で、コロナ禍が落ち着きをみせつつあるなか実店舗で買物を済ませる傾向が強まっていると考えられる。

図表❶直近1年間における普段の買物行動について

 関東エリアでは、ネットスーパー・食品宅配サービスを利用している割合が26.3%で、20年(37.3%)、21年(29.6%)に比べて減少した。

 しかし注目したいのが、20代に限るとその割合は

続きを読むには…

この記事はDCSオンライン+会員限定です。
会員登録後、DCSオンライン+を契約いただくと読むことができます。

DCSオンライン+会員の方はログインしてから閲覧ください。

1 2

記事執筆者

山室 直経 / mitoriz DMB本部 本部長

山室直経(やまむろ・なおつね)

神奈川大学経営工学科卒業。パソコンメーカーを経て、米リサーチ会社にてコンサルティング業務を学ぶ。その後、大手家電量販店子会社のパソコンメーカーで経営企画室に従事。計数管理とERP導入による業務改善などのプロジェクトを経験した後、2012年3月ソフトブレーン・フィールド入社、消費者購買データ事業の新規立ち上げを行う。

現在はデータを軸とした事業開発と当社の基幹システムのDX戦略を担う

関連記事ランキング

関連キーワードの記事を探す

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態