スポーツの番狂わせと企業の好調要因がどちらも「偶然」ではない理由
好調の裏側には、必ず「誰」かの存在がある
その一方で、強い企業体の条件は、誰がトップにきても組織が支障なく動くことだともされている。企業運営には、あまり属人的な要素はないほうが良いということだろう。
確かにその通りなのだろう。しかし、私が企業や組織を見る上で重視しているのは、その属人的な部分だ。だから、「誰」が、そのセクションの担当者やトップになったのかは、とても気になる。強いチームには、強い理由があるはずで、リードしているのは「誰」かであるからだ。
たとえば、先述の市立船橋高校には、カレン・ロバート選手、増嶋竜也選手、佐藤優也選手、鈴木修人選手など数名のJリーガーのタマゴがいた。
J2所属ながら今年の天皇杯でベスト4に進出しているロアッソ熊本には37歳になった佐藤優也選手が活躍していることも見逃せない。
“番狂わせ”とみられた試合は、実は“番狂わせ”ではなかったのであり、裏側には、その時は無名だが、相当の力を備えた選手や監督がいたことを時間が証明した。
好調な企業というのも同じで、「偶然好調」ということはほとんどなく、その裏側には、必ず、「誰」かの存在があるものだ。それが「誰」なのかを明らかにしていくことが、私たちの大事な仕事のひとつであると考えている。
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