名門ワールド復活は本物か?M&A巧者が抱える意外な課題とは
ワールドの「分類学」VS 海外SPAの「アトリビューション」
経産省の有識者会議に私が呼ばれた時も、
さて、こんな人達とお付き合いすることに無駄を感じた私は、
さて、話をワールドに戻す。ワールドはSPARKS構想を打ち立てたときのUVASのクラウド版をつくっていることは明らかだ。しかし、私は、ワールドによる、「商品コード」を複雑に分類した「分類学」こそ、日本のアパレルをダメにした原因であるという仮説をもっている。というのは、私が7年前にNECのセミナーで話したとおり、海外のSPAは、商品コードでなくアトリビューション(着こなし属性)コードで、「ヒットの要因」をあぶりだしている。素材や生産拠点を日本のようにあっちにこっちに動かさなくとも、その「ヒットの要因」(アトリビューション)を組みあわせることで、売れ筋商品を「売り切れ御免」(Subject to unsold)で販売しているのである。
例えば、「ルーズフィット x ナチュラル・カラー x スポーツデザイン」という3つのアトリビューションがヒットの要因であることがAIによる分析でみえたとする。その場合、「6月は父の日だからポロシャツが売れる」とか、「アパレルは20年周期だから、ラルフローレンが今売れる」など、私から言わせれば、都市伝説レベルの理由付けでアパレル産業はお茶を濁し、売れなければ「天気」と「トレンド」の責任にしてきた。しかし、中国Shein (本社をドバイに移した)は、自らをテック企業と定義し、ヒットのアトリビューションの組みあわせをセルサイドとバイサイドで組みあわせている。生粋のデジタル企業であるということを、日本企業は全く分かっていない。
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