京都の随一の観光地、祇園の名喫茶店で味わう「玉子サンド」と「玉子トースト」

2023/11/03 05:59
森本 守人 (サテライトスコープ代表)
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観光客で賑わう京都祇園に、以前から気になっていた喫茶店がある。小ぢんまりとしながらも、どこか華やかさ、品のある外観。中はきっと素敵なのだろうなと、これまで想像を巡らせるのみで利用したことがなかった。今回、周辺を散歩する機会があり、思い切って入ってみることにした。

以前から気になっていた「切り通し進々堂」に入ってみた

周辺には人気スポットが点在

 デスクに向かって執筆していると気分転換がしたくなる。そんな時、たまに散歩するのが祇園だ。仕事場からも徒歩20分ほどと近い。しかし最近は人出がスゴイため、出向く時はできるだけ週末を避け、空いていそうな時間帯を選んで歩いている。

 人気エリアなので、テレビドラマやCMでもよく目にするスポットも点在する。そのひとつは「巽橋」。周辺は、文化庁が「伝統的建造物群保存地区」に指定しており、このあたりはまさに「ザ・京都」の風景が広がる。

祇園にある「巽橋」は、テレビドラマやCMでもよく目にするスポットのひとつ

 四条花見小路交差点の東南角にある「一力亭」も有名だ。祇園商店街振興組合の公式Webサイトには「祇園の中でも最も格式の高い、由緒のある『お茶屋』」と紹介されている。

 歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」にも登場するほか、新撰組の近藤勇はじめ、多くの歴史的人物が通ったことで知られる。「一見さんお断り」で、誰でもが入れるわけではない。かつて、元ソビエト連邦大統領のミハイル・ゴルバチョフ氏が京都を訪れた際、入店を断られ、最終的に知り合いの知り合い、そのまた知り合いの紹介で、ようやく入れたと聞いた。

 景観の規制があるため、チェーン店もちょっと違う。四条花見小路を上がった(北進した)東側にあるローソンは一例。普通、看板に使われている鮮やかなブルーは落ち着いた色に変更、外観もかなり落ち着いたものにしているのは興味深い。

チェーン店も景観に配慮している。落ち着いた外観のローソン

 このように有名スポットを含め、あちこちをいつも歩くが、今回は目的地があった。それは、ある喫茶店だ。今までに何度か前を通ったことがあったが、実際に入ったことはなかった。

 小ぢんまりとしていながらも、どことなく華やかさ、品を感じる外観。店名は「切り通し進々堂」という。「切り通し通り」にあるので、この名前が付けられたのだろう。

 店頭にはテイクアウトができるデザートを販売するコーナーがある。また有名人のサインも飾られており、注目度の高いお店なのだと知った。

店頭にある、テイクアウトができるデザートを販売するコーナー
有名人のサインが書かれた「福玉」が並ぶ

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記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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