日本の消費税引き上げ、適切なタイミング=ムーディーズ

2019/02/13 18:00
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2月13日、ムーディーズ・インベスターズ・サービスの幹部は、日本の消費税引き上げについて、世界的な貿易摩擦によるリスクは一時的な可能性が高いとして、適切なタイミングであるとの見解を示した。写真は都内のスーパーマーケットで2015年2月撮影(2019年 ロイター/Yuya Shino)

 

[東京 13日 ロイター] – ムーディーズ・インベスターズ・サービスの幹部は13日、日本の消費税引き上げについて、世界的な貿易摩擦によるリスクは一時的な可能性が高いとして、適切なタイミングであるとの見解を示した。

 

ムーディーズのバイスプレジデント、クリスチャン・ド・グズマン氏は日本の成長見通しは引き続き安定的と述べ、緩和的な金融政策による支援などを理由に挙げた。

 

記者団に述べた。

 

同氏は、日本の金融セクターが盤石で、現在の低金利環境に耐えられると指摘。このため、日銀は当面、緩和政策を継続することが可能だとの見方を示した。

 

同氏は「比較的安定した成長と政治の安定をという背景を踏まえれば、依然として、消費税を引き上げる最も適切な時期ではないか」と述べた。

 

中国の景気減速と米国の貿易保護主義がもたらすリスクについては、構造的というより循環的な性格のものだと分析。こうしたリスクを無視する用意があると述べた。

 

日本の債務は国内総生産(GDP)の2倍前後と多額だが、家計と企業の貯蓄が多いため、政府の返済能力は依然として安定しているとも指摘した。

 

ムーディーズは、高齢化に関連する歳出が、2040年には政府支出の65%前後と、2016年の55%前後から上昇する可能性があると予測。歳入拡大の重要性を指摘した。

 

ムーディーズの日本の格付けは「A1」、見通しは「安定的」。

 

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