アリババ、10─12月売上高が3年ぶりの低い伸び 中国経済減速が打撃

2019/01/31 09:36
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アリババ イメージ
中国経済の減速や米中貿易戦争が影を落とし、売上高が2016年以来の低い伸びにとどまった。写真は上海のショッピングモールで昨年12月撮影(2018年 ロイター/Aly Song)

 

[上海 30日 ロイター] – 中国の電子商取引大手アリババ・グループの第3・四半期(2018年10─12月)決算は、中国経済の減速や米中貿易戦争が影を落とし、売上高が2016年以来の低い伸びにとどまった。

 

 18年10─12月の売上高は1172億8000万元(174億7000万ドル)。前年同期の830億元から増えたものの、リフィニティブがまとめたアナリスト予想の1189億元には届かなかった。

 

 一方、純利益は33%増の309億6000万元でアナリスト予想を上回った。アリババ株は寄り前取引で2%上昇している。

 

 例年、11月の「独身の日」を含む10─12月期は、売上高がもっとも膨らむ。18年の「独身の日」では過去最高の300億ドルを売り上げたものの、前年同期と比較した伸び率は、「独身の日」イベントが始まって以来、最低となった。

 

 アップルをはじめ、世界の企業が中国経済減速の打撃を受けている。創業者の馬雲(ジャック・マー)氏は、米中貿易摩擦を「世界で最も愚かしいこと」と指摘する。

 

 アリババは、中国都市部の市場飽和の兆しを受け、電子商取引以外に新規顧客を求めており、10─12月期もクラウド・コンピューティングやAI(人工知能)、オンライン・エンターテインメントに積極投資を続けた。

 

クラウド部門の売上高は84%増の66億元。デジタル・エンターテインメントとメディア事業の売上高は20%増の65億元となった。

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