東南アジアで勃発!デジタルツーリズムをめぐる乱戦の行方

東南アジア諸国もパンデミックからエンデミック(安定的なレベルでの感染症の恒常化)へとフェーズが移行し、「リオープニング(再始動)」の掛け声とともに経済が急速に活気を取り戻している。
まず、東南アジア諸国のコロナ関連規制の現状を確認しておきたい。規制緩和が最も早かったのがフィリピンで、今年2月からワクチン接種者を対象にビザなしでの観光入国を復活させた。それに追随するかたちでシンガポール、マレーシア、タイが順次国境を開放し、現在は東南アジア諸国の多くでワクチン接種を条件に、「陰性証明」「入国時のPCR検査」「入国後の隔離」などが免除され、従来どおりのかなり自由な海外旅行を楽しむことができるようになっている。
とくにタイでは、5月の空港利用者数が対前年同期比でおよそ10倍の460万人に達するなど驚異的な回復を示している。もっとも、月間1000万人規模であったコロナ前の半分にも満たない水準ではある。しかし、2年を超える“厳冬の時代”が終わりを告げようとしているのは確かだ。
急回復する旅行産業でデジタル化がさらに加速
こうした流れを受け
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